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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第135話】
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度断った以上、【家族の身に危険】が起きない限りは、学園側に預かってもらう方向でお願いします」


――そう、村雲も天照も学園側で預かるように既に手配されている。

何故学園かというと、どの国も介入出来ない――ある意味安全な場所だからだ。

母さんが手元に残していても良いのだが、昨日言っていた【テロ組織】に狙われているという発言を聞いた以上は、俺としてもそっちの方が望ましい。

母さんも多分そう思ったから、学園側に預ける手筈を整えていたようだ。


――と、事態を漸く理解したのか一夏が。


「ちょっ、ちょっと待ってくれ!お、俺も行くのか!?」

「「「………………」」」


そんな一夏の及び腰に、呆れたように見つめる代表候補生達。

……無理もないか、俺と同じど素人なんだし。


「織斑先生、一夏が無理なら俺だけでも構いませんよ?このまま暴走したISを止める事が出来なければ――【悲劇】が起きるのは明白ですから。――ISを扱う以上――『大いなる力には、大いなる責任を伴う』――昔見た映画で言ってた言葉です。今の時代、こんな事を言えば女子に笑われるのは目に見えてますが――それでも、今こうして俺も一夏も、【男なのにISが使える】のには何かしら理由があると思いますから…」


それだけを告げ、俺は織斑先生を真っ直ぐと見る。

――多分だが、一夏には覚悟が無いのだろう。

だが――俺だってそうだ。

正直…実戦だというので手の震えも止まらないし、吐き気だってする。

逃げることが出来るなら、逃げ出したい気持ちに駈られている。

でも――逃げてどうなる?

目の前の事態に目を瞑っても、事態は好転しない――それどころか、悲劇しか呼ばない。

なら――恐怖を押し殺し、乗り越えるしかないんだ。

そして――事態を止める事が出来るだけの力が俺にも、一夏にも、専用機を持った皆にもあるんだ。

何とか恐怖に負けないように、ぐっと握り拳を作って堪える――。

そして、織斑先生は――。


「織斑、これは訓練ではない。実戦だ。有坂みたいな覚悟が無いなら、私も無理強いはしない」



そう織斑先生が、一夏に言うと――。


「やります。俺も、やってみせます」


そう言った一夏――姉に発破かけられたから決めたのだろうか?

……これだと、姉の期待に応えたい様にしか見えない――まあそれでも、及び腰なままよりかはましだが。


「よし。それでは作戦の具体的な内容に入る。現在――」


そう織斑先生が喋っている途中、ここまで黙っていたままの親父が口を開いた。


「織斑先生、作戦は今のだけなのか?」

「……そうですが、何か問題でも?」



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