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魔法少女リリカルなのは〜その者の行く末は…………〜
Chapter-3 Third Story~Originally , meeting of those who that you meet does not come ture~
number-22 The beginning of the name of time slip
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りのことに焦った燐夜は、咄嗟にしゃがんだ。すると居合の要領で振るわれた刀は燐夜の頭の上を音もなく通り過ぎて行った。そして、振るわれた刀から放たれた真空波は住宅を一棟全壊させた。
燐夜はその光景を見て、中に誰かいるのではないかと思ったが、よくよく見ると辺りを結界で覆われていた。この結界は、解くと何でも元通りという便利なものだったはずだが、誰が張ったのだろうか。
そんな疑問を頭の片隅に追いやり、エクレイアを呼び出そうと思ったが、踏みとどまって一本の剣を展開した。
「我流、九星四緑、四線魔戟・黒天」
この戦いは長引かせるわけにはいかなかった。燐夜にとって、目の前にいる偽・燐夜より、何か感じるこの違和感の正体を見破る方が優先だったのだ。
この技を通して見えた相手に浮かび上がる黒点を寸分たがわず切った燐夜。この技の特性として、黒点を斬れば相手は死ぬというものがあり、偽・燐夜は光となって消えていった。
燐夜はまだあたりの警戒を怠ることなく、気を張り詰めていたが、しばらくして何も感じることがなかったため一気に気を緩め息を吐いた。
やはり、まだ体が出来上がっていないのでこの技を使うのは一回が限界だった。しばらくはもうこの技『四緑』を使えない。燐夜はまだ九星の中の一から四と六しか体得していないのだ。
ここで一息つこうと休める公園にまた戻ろうとしていた。
だが、それは叶うことがなかった。
「――――燐夜!?」
ふいに誰かに呼ばれた。
呼ばれたということは、この結界内に存在できる人物。即ち魔力持ちであることなのだが、燐夜はなのはしか知らない。しかもなのはは燐夜を君付けで呼ぶのだ。ということは、今燐夜を呼んでいる声は赤の他人。そう割り切った燐夜は無視することに決めた。
燐夜は呼ばれて一度は歩みを止めはしたが、自分となんら関係を持たない人であると判断すると無視してまた歩き始める。しかし、その歩みも止まる。正しくいうのであれば、止められてしまっただ。
肩を掴まれ引き留められてしまった燐夜は、仕方がなく後ろに振り向いた。
振り向いた先にいたのは、レオタードに似た服、おそらくバリアジャケットだろうものと身に纏い、マントを羽織っている金髪ツインテールの少女だった。それもかなり、可愛い部類に入るだろうか。
しかし、燐夜にはそんな美少女の友達なんていない。
「燐夜だよね!? 私だよ、分かる?」
「失礼ですがお名前を教えてください」
相手は燐夜が敬語を使っていることに疑問を持ったみたいだが、燐夜にとっては初対面の少女なのだ。敬語を使うのも至極当然のこと。
燐夜とほとんど変わらない身長の金髪少女は自分をフェイト・テスタロッサと名乗った。ちなみに9歳だそうだ。
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