例えばこんな臨海学校は楽しかったの初日だけだろ
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なんかサラッと同僚がいるんだが頭痛止め飲んでいいか?
頭部に巻きつけるように装着されたスポーツサングラスのような光沢を放つバイザー、そしてそのバイザーからピンとそり立つ犬の耳みたいなアンテナ。そしてウェーブのかかった長い金髪に意味も理由も屈託もない笑顔。我が同僚の一人、ストレンジ・アリスである。
なんか旅館の従業員と同じ服を着てるんだが。お前マジで何やってるんだ。
「ここの旅館でバイトしてるんだー!たまにはこういう任務も悪くないよね!」
「悪いわド阿呆。何しに来た」
「実は今の秘匿回線が盗聴されそうになったから新しい回線の周波数を用意したのだー!ほらこれ受け取ってね?」
バイザーのアンテナからしびびびと謎の光線が私の心臓に伸び、相棒が受信している。それそんな機能あったのか。今日初めて知ったぞ。というかアレ盗聴されそうになったのか。こっそり危機一髪だな。
「んふふ〜ジェーンちゃん昔より感情豊かになったね〜。クールなジェーンちゃんもいいけどそんな君も大好きよ?」
「私に女色の気はない」
「よいではないかよいではないか!にひひー♪・・・あ、それとラウラちゃんをちゃんと可愛がってあげてね、妹さん?」
何で私がそう呼ばれているかは問うまでもない、どうせ人の頭の中を覗いたんだろう。こっちが何考えてるかは筒抜けなのに相変わらず何考えてるか分かんない奴だ。喋りたいことだけ喋って戻っていきおった。ふと後ろを見ると件のラウラがこっちを見ている。全身にタオル捲いてミイラ状態だけど。
しょうがないから面倒を見てやることにした。
その日の夜、秘匿回線から連絡が入った。
《後部座席の殺人者に気をつけろ》
後部座席の殺人者とはアメリカの都市伝説であり、車の後部座席に肉切り包丁を持った男が潜んでいてドライバーを殺そうとしたとかいう話だ。つまり、車の後部座席に隠れて人を殺す存在・・・亡国機業が動くかもしれないという暗号になっている。
「相棒の出番かもしれない、な」
自分でも無意識に、自分の心臓がある左胸を手の平で抑え込んだ。
コイツの存在を知ってなお、真田はいつも通り私に接してくれるだろうか。
7月6日 ???
誰かが私のかわいい子供を無理やり暴走させようとしている。狙いは・・・いっくんか、それともごーくんの方かな?
こっちが箒ちゃんに接触するそぶりを見せた途端にこれだからイヤになるよね。十中八九私に疑いが向くようなタイミングを計ってたんだろ―なー。ま、それでも箒ちゃんには会いに行くけどね。
さて、確かに適当な軍用ISを見繕って踏み台にするって案はあるにはあったんだけど、この暴走に便乗するか阻止するか。心情的には阻止したいが、行き先の安全を確保しすぎる
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