第5章:導かれし者達…トラブルを抱える
第63話:夜の宿屋は大劇場
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したんだ。
だってね……サントハイム城で親父さん達の命は無事である事が判ったアリーナが、命の無事を喜びつつも未だに救えない状況に落ち込んでたんだ。
クリフトを嗾けさせようとしたら、奴は俺に言われる前にアリーナを慰める行為を行ったんだ!
若い頃の息子とは大違いで、率先してポイント稼ぎを行う青年。
将来有望だな……まぁ幼い頃から互いを知っていて、クリフトの方は想いを寄せていたのだから、自然な感じで話しかける事が出来るんだろう。
だからコッソリ(ブライに内緒)と相部屋作戦を決行したんだ。
ただ、急遽の変更だったから、部屋の位置はブライの部屋の隣になっちゃったけど……
ルームキーを渡す時に『隣はブライだから、声を抑えて励めよ』と忠告しておいた。
アリーナもクリフトも顔を赤くして頷き、仲良く部屋へと去って行ったよ……お手々繋いで。
う〜ん……青春って良いねぇ!
「あの……リュカさん!」
青春の素晴らしさと○○○の神秘を、アリーナ・クリフトの未来(今晩の行為も含む)で噛み締めてると、狐君が興奮気味に話しかけてきた。
何だろう……面倒事だったらイヤだなぁ……
「あの……オ、オイラ人間になれました!」
「うん。それは知ってる……その場に居たからね」
きっとリューラの事で話があるのだろうけど、遠回しな言い方は止めてもらいたい。
「オ、オイラ今までは狐で……やっと人間になれて……その……「リューラが好きだから告白したいって事でしょ!?」
なかなか本題に入らないので、思わず推測した言いたい事を先に言い、話を進めてしまった。
「こ、告白……?」
「つまりリューラに“好きだ!”って想いを伝えようと思ってるんだろ!? あの娘は押しに弱いから、心から気持ちを伝えないとダメだよ。そうする予定なんだろ?」
告白の意味が解らないとは……ホイミン同様、人間なりたては面倒臭い。
「そ、そうなんだ! オイラはこれから、リューラに『オイラと番いなり、子作りをしよう!』って言うつもりなんだ!」
番い……? 子作り……?
困ったなぁ……思ってたよりスッ飛んだ思考をしてるぞ……そして案の定面倒事だ!
「こう言う事って、初めにお父さんに相談するのが通例なんだろ? だ、だからオイラ……リューラに話す前に、リュカさんに話を通したんだ。人間ってコレで良いんだろ?」
めんどくせーコイツ……中途半端に人間知識があるから、王道と邪道が入り乱れてるよ。
「はぁ……まぁ……その……頑張れ……」
あの娘にそんな事を言ったら、顔を赤くして激怒するに違いない。
でもコイツに説明するの面倒いから、そのまま状況を見守ろうかなぁ……
色恋事に父親が口を出すのは面
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