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Fate/ONLINE
第十九話 覚悟
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弓兵だが……」
「抜かせ。たかが弓兵ごときが俺の槍を防ぐほどの盾を持ちだすか」

ランサーの声にまたしても怒気が奔る。

彼の言葉からして、自分の切り札を放ったのだと思う。
それを防がれたら、苛立つのも当然だろう。

だけどアーチャーは、フッと笑い口を開く。

「だが、この様だ。私が持ち得る最強の守りだったのに、腕をやられアイアスも破壊された」
「――――――――――――――」

軽口をたたくアーチャーをランサーはジッと睨みつける。

「だが……それ相応の収穫はあったぞ、ランサー。
―――――なるほど、ゲイ・ボルクか。其れが貴様の宝具……と言う訳だな』

アーチャーの言葉に再び、ランサーの表情に怒気が込み上げる。

――――――ゲイ・ボルク。

確か聞いた事がある。
ケルト神話に登場する伝説の槍だった気がする。
そしてその担い手は……

「アイルランドの光の御子《クー・フーリン》か」

虚空から声がした。
急いでそちらに顔を向ける。

私が視線を向けた場所。
そこには、先程姿を消したサーヴァント……アサシンが立っていた。

「呵々々々、成程。これは思わぬ収穫よ。まさか敵の一体の真名が分かるとは」

笑いながら饒舌に語るアサシン。

だけど、私たちにとっては笑えない状況になってしまった。
アーチャーは満身創痍で、もはや戦える状況では無い。

ランサーには目立った傷も無いし、アサシンに至っては無傷同然。

このまま再び三つ巴の戦いになってしまえば、真っ先にやられるのはアーチャーだ。

「――――――――――」
「…………………………」
「--------------------」

沈黙が続く。
三人が三人とも、無言を貫く。

「――――――チッ」

沈黙を破ったのは、ランサーの舌打ちだった。

「真名を知られたのがアーチャーだけだったなら、そいつだけを仕留めれば良かったが
―――――アサシンにまで知られちまうとはな……」

ランサーが毒づくように吐き捨てる。

「どうするお嬢ちゃん。このままアーチャーの奴を片付けるのは簡単だが――――――」
「呵々々々々、儂をどうする……か」

ランサーが話している所にアサシンが横入りする。
アサシンは至極楽しそうに笑い。不快そうにランサーが顔を歪める。

「儂は、このまま仕切り直して拳を交えるのも良いが……」
「………………」

問いを投げられた、ランサーのマスターである少女は、何か思いつめた表情で三体を見つめている。

「……退こう、ランサー」

彼女は影を落とした表情でそう言った。
ランサーは無表情で少女をチラリと一瞥すると、再び視線を戻す。

「―――――まあ、ここら
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