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ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
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〜妖精郷と魔法の歌劇〜
喰い合い
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「簡単に、な」
「…………わかった」
やっと口を開いたレンの頭に、ポンと青年は右手を置いた。そのまま乱暴に、左右に揺さぶられる。
「心配すんな。お前ぇはこの俺が選んだ宿主だぜ?この程度で死ぬくらいの器じゃねぇ」
「……うん」
こくり、と素直にレンは頷く。
不思議と、心の中がみるみる空っぽになって、透明になっていくのを感じた。
「ありがと。………行ってくる」
静かにそう言うと、青い瞳を持つ青年は
「おう」
短く、それだけを言った。
レンは、唐突に意識を取り戻した。
直ちに状況分析をすべく、辺りを目線だけ回して確認する。
そして気が付いたのは、今自分がいる地点を中心とした大木達が半ばから切り落とされているのだ。
切り落とされた古樹は、空中でさらに細かく千切りにされたらしく、地面には小指の先ほどのウッドチップが散らばっている。
───これは……、僕がやったのか。
ふぅ、と胸中でため息をつく。半自動操縦状態でこの大惨事か。つくづく自分が人外のバケモノだと思う。
この現象には、SAO時代に何度か経験がある。
《
逆流現象
(
オーバーフロー
)
》
虚無の心意がアバターを包み込む、
零化現象
(
ゼロフィル
)
の上位版。怒りや憎しみといった負の心意が溢れ、制御出来なくなることだ。
しかし、意識がない間に殺されなくて良かったは良かった。何はともあれ、結果オーライだ。
鋭く視界を広げ、今現在敵対している、明確な二人の《敵》の姿を探す。
いた。
四時の方向。大木の上に立ち、こちらを睥睨している。
その顔は明らかに怪訝な顔をしている。
当たり前か。ここまで派手に暴れておいて、急に静かになったのだから。
「………………くっ」
その顔が、ひどく滑稽に思えた。
堪えきれずに口角が上がり、腹の底から空気が遡ってくる。
「あハッ、あはハッ、あはハハハはっはハハハはっはははハッはははははハはははハハははっはハハはっははははハハはハッはははハッははははハハははハッはははハハハハハはっはハハハはっはははハッはははははハはははハハははっはハハはっははははハハはハッはははハッははははハハははハッはははハハハハハはっはハハハはっはははハッはははははハはははハハははっはハハはっははははハハはハッはははハッははははハハははハッはははハハハハハはっはハハハはっはははハッはははははハはははハハははっはハハはっははははハハはハッはははハッははははハハははハッはははハハハハハはっはハハハはっはははハッはははははハはははハハははっはハハはっははははハハはハッはははハッははははハハははハッはははハハハハハはっはハハハはっはは
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