第四十話 殺意
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side 遼
「じゃあいくよ、エア」
『Yes,my lord』
これはかつてレイが持っていたデバイスだった。
それをクリムとフィリーネの協力によりカートリッジシステムやAIなど魔改造を繰り返し、今ではすっかり私のデバイスと化していた。
「エア、カードリッジロード!」
『Danger』
エアからの返答は私の予想外のものだった。
「…………え?」
そして、私も気がつく。
遠くから近づいてくる、空気を裂く複数の音。
(これは、飛び道具!)
『Round shield』
左手をかざし、盾を張る。
すぐに金属同士のぶつかる音が響いいてくる。
その盾に弾かれる黒い物体に、私は見覚えがあった。
(これは、クナイ? なんでこんなの――、ん?)
周囲に飛び散るクナイの中に、奇妙なものを見幾つかつけた。
三叉のクナイ、その真ん中に文字が書かれた紙が巻きつけてある。
刻まれる文字はどれも同じようだけど、私にはさっぱりわからない。
―――――――――――それに気を取られたのが、最大の間違いだった。
「え?」
私の体に、軽い衝撃が走る。
私に見えたのは、胸の間から飛び出す、細長い鉄の塊。
そう、刀だ。
それが、後ろから私を貫いている。
「この!」
私は、横にエアを振るうが、当たらない。
「―――――――――――」
そいつが何か言ったようだけど、私には聞こえない。
私に見えたのは、私に振り下ろされる、冷たい刃だけだった。
side なのは
何が起こっているのか、一瞬私には理解できなかった。
シグルドさんが私たちを動けなくした時までは、確かに彼女は元気だった。
けれど、今はどうだ。
急に現れた、彼に後ろから刺され、振り向いたところを頭から刃を受けた。
「あ」
遅れて、今がどう言う状況なのかを理解する。
ショウさんが、シグルドさんを、殺そうとしている。
なぜ、どうしてと、そんなことを思うより先に、体が動いた。
『『Reacterpurge(リアクターパージ)』』
バリアジャケットの一部を爆発させて、氷から抜け出す。
『Divinebuster』
そして、間髪いれずに射撃。
けど、これはショウさんには当たらない。
でも、それでいい。
少し離れるだけでよかった。
『Sonicsail』
私と
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