第捌話『子猫と雨』
[3/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ど」
「はい、何でしょう?」
そんな中、女子の会話が耳に入ってきたので何となく聞いてみることにした。
「――というわけで、シミを消すにはなんといってもビタミンですね。でも、作らないという点では、栄養云々より規則正しい生活が大切ですよ……他に質問は?」
「はい、お母さ―――委員長!」
「はい、烏丸さん」
「何時間くらい寝ればいいとかある?」
「基本的には7時間がベストですね個人差がありますけど。あと、寝る前の化粧水には注意して下さいね。量や体質に合わないと逆にダメージになってしまいますから」
「勉強になる〜」
「でも意外だよね。委員長がお化粧のこと詳しいとか」
「だよねだよねだよねー」
「あはは、色々と家庭の事情がありまして」
そう言えば、委員長の親って美容系の会社を何件か運営してるんだけ
「でも、今はしてないよね」
「はい、めんどくさいので」
「……潔いね委員長は」
「女子力の無駄だよね」
「無駄にしたつもりはないのですが」
「それなら…たまにはオシャレしてみたら?」
「いいかもいいかもいいかも。その浪人生みたいなメガネちょっとはずしてよ〜」
「え……で、でも」
「みんなうわさしてるよ〜。委員長、それとったら意外とイケるんじゃって」
たしかに、委員長は素材はいいからな………気になる。
「嫌がっても取っちゃう。それっ」
舞がメガネを取った。さてさて、どんな素顔してるのかな……?
「………」
「………ゴメン」
「いえ……」
メガネを返して貰いかけ直す。
「まさか、メガネを外すと目が3になる人が実在したなんて」
「だ、大丈夫だよ。男子は見てなかったから」
すみません、バッチリ見てしまいました。俺は気付かれないうちに再び文庫本に目を落とした、と……そこで、
「失礼いたします。3会の準備係の方、おられるかしら」
生徒会副会長兼風紀委員の片瀬胡蝶が来た。何のようだ?まあ、聞けばわかるか。
◇◇◇◇◇
ガラガラッ
一通りの話しを聞いて教室に戻る。
「何の話しだったの?」
大が板東と一緒に俺の近くに来て尋ねた。
「別に、たいした事じゃないよ。一週間前だから会議には必ず出るようにってさ」
しかも、女子の方にも伝えて欲しいと言われたが……まあ、メールしとけばいっか。
携帯を取り出しメールを打とうとすると不意に視線を感じたので見ると。
「っ」
視線は愛からだった。しかし、俺と目が合うとすぐ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ