暁 〜小説投稿サイト〜
辻堂雄介の純愛ロード
第捌話『子猫と雨』
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ど」

「はい、何でしょう?」


 そんな中、女子の会話が耳に入ってきたので何となく聞いてみることにした。


「――というわけで、シミを消すにはなんといってもビタミンですね。でも、作らないという点では、栄養云々より規則正しい生活が大切ですよ……他に質問は?」


「はい、お母さ―――委員長!」

「はい、烏丸さん」

「何時間くらい寝ればいいとかある?」

「基本的には7時間がベストですね個人差がありますけど。あと、寝る前の化粧水には注意して下さいね。量や体質に合わないと逆にダメージになってしまいますから」

「勉強になる〜」

「でも意外だよね。委員長がお化粧のこと詳しいとか」

「だよねだよねだよねー」

「あはは、色々と家庭の事情がありまして」


 そう言えば、委員長の親って美容系の会社を何件か運営してるんだけ


「でも、今はしてないよね」

「はい、めんどくさいので」

「……潔いね委員長は」

「女子力の無駄だよね」

「無駄にしたつもりはないのですが」

「それなら…たまにはオシャレしてみたら?」

「いいかもいいかもいいかも。その浪人生みたいなメガネちょっとはずしてよ〜」

「え……で、でも」

「みんなうわさしてるよ〜。委員長、それとったら意外とイケるんじゃって」


 たしかに、委員長は素材はいいからな………気になる。


「嫌がっても取っちゃう。それっ」


舞がメガネを取った。さてさて、どんな素顔(かお)してるのかな……?


「………」

「………ゴメン」

「いえ……」


 メガネを返して貰いかけ直す。


「まさか、メガネを外すと目が3になる人が実在したなんて」

「だ、大丈夫だよ。男子は見てなかったから」


 すみません、バッチリ見てしまいました。俺は気付かれないうちに再び文庫本に目を落とした、と……そこで、


「失礼いたします。3会の準備係の方、おられるかしら」


 生徒会副会長兼風紀委員の片瀬胡蝶が来た。何のようだ?まあ、聞けばわかるか。





 ◇◇◇◇◇





 ガラガラッ


 一通りの話しを聞いて教室に戻る。


「何の話しだったの?」

 大が板東と一緒に俺の近くに来て尋ねた。


「別に、たいした事じゃないよ。一週間前だから会議には必ず出るようにってさ」


 しかも、女子の方にも伝えて欲しいと言われたが……まあ、メールしとけばいっか。
携帯を取り出しメールを打とうとすると不意に視線を感じたので見ると。


「っ」


 視線は愛からだった。しかし、俺と目が合うとすぐ
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