第捌話『子猫と雨』
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校門を抜けてすぐに、葛西を筆頭にいつものが始まった。しかし、コレが始まったってことはいつもに比べたら結構遅くなったな。まあ、途中道草をくってたから仕方ないか。
ちなみに、掴んでいた澪の手は校門の前で恥ずかしいからと言われたので放した……少し残念。
「愛さん。昨日、江乃死魔と湘南BABYがやり合ったそうです」
江乃死魔……恋のチームのことか。そう言えば、昨日祝勝会に誘われたなメンドイから断ったけど。
「やっぱりか。やれやれ」
「ナメやがって……しかも、やばいですよ。大方の予想通り江乃死魔が勝ちました」
「だろうな。湘南BABYは数に頼る奴らじゃないし」
「とうとう、江乃死魔がこの東区に……どうします、この学園も狙われますよ」
「大変だな」
他人事の用に言う愛。
「ンな人事みたいに言わないでくださいよ〜」
「わーってるっよ。面倒になるてのは……おまえ等がちょっかい出されたらアタシに言え。全部潰してやるから」
なんだかんだ言って、面倒見がいいのが愛の良いところの一つだ。
「おい、あ――」
名前を呼ぼうとしたが、途中で言葉を止める。委員長にはバレてるけど他には気付かれていない……と思うからいつも通りの対応をしなくてはいけない……少し悲しい、挨拶くらい普通にしたいものだ。
「………」
しかし、声が聞こえていたみたいで俺の方を見ながら控えめに手を振ってくれた……なんか、感動。
◇◇◇◇◇
「不良達の抗争があったてマジ?」
「俺の情報網だとマジ」
「話した矢先……怖いタイ」
「よーっす、みんな集まって何の話ししてんの?」
教室に入ると、いつものメンツが集まってなにやら話してる。どうやら内容は、昨日の事のようだ。んで、大はその現場を目撃していたそうだ。
なるほど、だから愛も少し苛ついてるのか………今日の晩飯は愛の好きな物作ってやるか、後で聞いとこ。
「ま、自ら不良を名乗っている連中だ。近寄らないのに越したことない」
板東の言う通り面倒な連中に自分から関わりに行く必要は無いわけだけども……だからって、愛の方をチラチラ見るのはやめた方がいいぞよけいに機嫌悪くなるから。
◇◇◇◇◇
さて、朝は何事もなく……って事は無かったけど安全無事に過ぎて今は昼休みの真っ最中今日は一人で弁当を食べ終え自分の席で文庫本を読んでいる。何故か読み始めたとき女子がワー、キャー騒いでいたのだが今は大分落ち着いた。それでも、まだ何人か見てるけど…。
「ねえねえ、委員長。聞きたい事があるんだけ
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