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ファイアーエムブレム〜ユグドラル動乱時代に転生〜【外伝】
とある騎士の昔語り---その6---
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 王都を去る前に従者と再会したが、騎士団のほうで新たなあるじを見繕ってくれた為に生活に不安は無かったと知ったのはここに戻ってから知らされた、たった一つの嬉しい知らせであった。
 








 ………再び場面は戻る。

「するとオマエ、まだアグストリアの騎士でもあるのかい?」
「いやぁ、とっくに縁は切れちまってましてね、団長が亡くなってわかったって言うかね」
「ん? どういうことだい?」
「どうやら王の目となり耳となりってのは方便みたいなもんでしてね、実際は団長の私的な密偵だったんですよ。 団長が亡くなったあとは定期に連絡入れても活動資金送られて来なくなっちまいまして」
「………そっかぁ、ヒドイ話だね。 まぁ、アタシは面倒見てやんよ!」

 レイミアは彼の肩を叩き、再び彼の盃を満たしてやった。

「それにしてもアタシの手下ンなった後の戦歴でも話すかと思ったけど、そんな過去があったとはねぇ」
「じゃあ続きもいきましょうか」
「おう、それじゃ追加のオーダーしようかね」

 給仕を呼びつけて注文している主の姿を見ながら、今の暮らしもそう悪くはないなと彼は思っていた。




---おしまい---



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