暁 〜小説投稿サイト〜
とある碧空の暴風族(ストームライダー)
常盤台中学襲撃事件
Trick39_13組!? お前ら異常(アブノーマル)か!?
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指示だ。校舎に入る寸前に許可貰った」

『もう十分情報は引き出せた。宗像、褒めて遣わす』

2人のイヤホンから相変わらず偉そうな位置外の声が聞こえた。

「位置外、あと何人だ?」

『この階にいるのは3人だ』

A・Tドラグーンを使ってリアルタイムに状況を詳細に把握している位置外には、
敵の一人一人がどこでどこ向きにどのような体勢で立っているかすらも知っている。

この階に残り3人、倒した5人も含めて8人。

各学年に同じ人数がいると考えるのが妥当だろう。

『ニシオリ、繰り返して聞くことになるが武器は持っていないんだな?』

「ああ。残念ながら特殊改造無(ノーマル)A・Tしかない」

「ならこれを使え」

宗像の何も持っていない手に、いきなり刀が現れて信乃に差し出した。

「いや、相手が悪人でもさすがに刀はやり過ぎだろ・・・せめて木刀や鉄パイプで」

「逆刃刀だ」

「なぜ殺さずの剣士の刀を持ってるの!!?」

「そんなことよりも来たぞ」

「そんなこと!? 殺さない武器を殺人者(おまえ)が持ってることに対して
 そんなことで片づける!? 俺すっごく驚いてんだけど!!

 ってツッコミしてる場合じゃなかった!」

見ると教室の中にいた敵が一人、こちらに向かってマシンガンを打ってきた。

距離は15メートル。

A・Tを使えば1秒とせずに近付ける距離だが、
狭い廊下では避けながら進む事ができずに狙い撃ちになっていまう。

煙幕も消えた今、弾丸の中を避けながら進む事はできそうにない。

出来る対応は防御するか、弾丸が当らない場所に逃げるか。

前者は宗像が行動した。

A・Tの踵にある2本の刃を展開、自分の前に螺旋を描くようにして盾を作った。

大きさは直径1.2メートル。少し屈めば宗像を完全に隠せた。

無数の弾丸が盾にした刃に当たるが、防御は完璧で盾は形を一切崩れない。


そして後者の弾丸が当らない場所に逃げる、を選択した信乃は“窓から”飛び出た。

「き、きゃーーー!!」

煙幕が無くなった今、教室にいる生徒からも2人の様子が見えていた。
当然、助けに来た人がどうするかを気になって凝視していた。

そこでいきなり窓から飛び降りれば悲鳴の一つぐらいは出て当たり前だった。

なにせここは4階。飛び降りて死ぬかもしれない高さである。

だが、女生徒達は忘れていた。信乃がどこから入ってきたかを。


 ダダダダダダダダダダダ!!!!

5秒以上、弾丸を吐き出し続けるマシンガン。

この連続攻撃が止んだのは、弾切れではなく撃っていた男の意識が切れたからだった。


常盤台中学の校庭にある、旗をあげるポール。
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