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ヘタリア大帝国
TURN84 山下の焦りその二

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「しぶといことはしぶといで」
「実に興味深い生命体ね」 
 ドロシーは話を聞いていてぽつりと述べた。
「一度よく調べれてみたいな」
「そうだな」
 レーティアも生物学者の顔を見せる。
「命を奪うつもりはないが」
「色々と研究してみたいわ」
「全身陶器でエロスで栄養を摂る生命体か」
「実に興味深いわ」
「この銀河の先住生命体の一つだ」
 ここで柴神は己の言葉に注意しながら話した。
「そうした意味でポルコ族達と同じだ」
「あたし達ともだね」
 ビルメも言ってくる。
「そうなるね」
「そうだ」
「人間族はどっかから来てそれで一気に広まったみたいだね」
「・・・・・・うむ」 
 複雑な顔で頷く柴神だった。
「その様だな」
「そうだね、アフリカにはそれで色々な部族もいてね」 
 ビルメですら今の柴神の微妙な変化に気付かない、そのまま話していく。
「ガメリカ大陸のネイティブにしても中南米にしてもね」
「ああ、それな」 
 メキシコが応える。
「皆どっかから移住してハニワ族に暖かく迎えられたんや」
「それで国家が出来てや」
 キューバも一同に話す、その口にはいつも通り葉巻きがある。
「僕等が生まれたんや」
「そうなったんや」
「ハニワ族に迎えられたんだね」
 総督はそのことに注目した。
「それも暖かく」
「そや」
「寛容な種族なんだね、やはり」
「好戦的でもないしいな」
「あくまで興味はそうした分野なんだね」
「とにかくエロゲが大好きなんや」
 それが彼等だというのだ。
「一番な」
「本当に悪い種族じゃないんだね」
「そうなんや」
「むしろ人類に好意的だね」
「ちょっと変わってるかも知れへんけどな」
「ちょっと!?」
 キャロルはメキシコのその言葉に眉を顰めさせた、そのうえで窓の外のピラミッドや船やハニワの看板、空を飛ぶロケットや踊り叫ぶ様々なハニワ達を見たのだった。
「ちょっとじゃないでしょ」
「まあ慣れてないとそう思うかも知れへんな」
「こんな変てこな世界他にないわよ」
「けど皆共存してるで」
「それも仲良くよね」
「そや」
 その通りだというのだ。
「幸せな国やで」
「まあ皆楽しく暮らしてることは間違いないわね」
「その通りや」
「何か異様ではあるけれど」
 それでもだと言うキャロルだった。
「和気藹々としていることは間違いないかしら」
「ハニワだからって偏見は無用なのね」
 ムッチリーニはいつも通り明るく考えている。
「そういうことね」
「そうそう、イタリンの統領さんはよくわかってるやん」
「いやらしいのが好きっていうと」
 ここから考えるムッツリーニだった。
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