第33話 桜通りの吸血鬼−その3−
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「問答無用かよ」
あきれつつも封時結界を張り、こちらの情報が学園側に漏れないようにする。
まずは相手をするのが面倒な長瀬に瞬動で一気に接近し、後ろに回り込む。
「とった」と思いつつ魔力を込めた掌底を繰り出すが、フラグだったようで、当てた瞬間煙となって長瀬が消える。どうやら分身だったらしい。
「斬岩剣!!」
桜咲をスルーして長瀬に向かったのが気に障ったのかいきなり大技を撃ってくる。
まぁ、簡単に避けるわけですが。
ぶっちゃけ、印可を持つ神鳴流は木乃香や千雨の修行時の空き時間も使って修行をしているので、桜咲程度なら念で身体強化もしているので、敵にならない。
むしろ戦場を渡る傭兵の経験のある龍宮やトリッキーな技や術のある忍者の長瀬の方が戦いにくい。
で、少し距離を空けて長瀬や桜咲と相対していると森の中に光が走る。
するとリニスが龍宮を肩に担いで森から出て来る。
「「マナ!」」
一応伏兵に備えてリニスを森に隠していたのだよ。
もちろん、桜咲と1対1ならリニスは森から見物していただけなんだけどね。
「き、きさま〜! 神鳴流奥義斬空閃!!」
マナがやられたのに頭に血が上ったのか、気を剣速に乗せてメチャクチャに飛ばしてくる。
が、大振りなので簡単に避けれる。
「このおおお!!」
ムキになって振ってくるがより大振りになり避けやすくなるだけだ。
「刹那落ち着け! それでは無駄に体力を削るだけでござるよ」
「うん、良い判断だ。長瀬も大変だなぁ、足手まといがいると。はっきり言ってやると良いぞ、邪魔だって」
「暁殿………」
「クッ、も、もう許さん! 神鳴流奥義雷光剣!!」
恐らく今の桜咲の最大の技を放ってくるが、
「この未熟者!」
隙が大きいので、簡単にカウンターを合わせ、魔力をまとった掌底で、腹に魔力を叩き込む。
詠春殿は何を教えていたんだろう………。
「刹那!!」
魔力ダメージで崩れ落ちる桜咲を気にしがらもこちらへの警戒は怠らない長瀬はさすがである。
「で? お仲間2人はダウンだがまだ続けるか?」
「もちろんでござるよ」
そう言って長瀬は4人の分身にクナイを持って突っ込んでくる。
で、それを無視して後ろを向いて、背中から攻撃しようとした長瀬の本体の腕を捕らえて、背負い投げで投げ飛ばす。背中から落ちて良いダメージが入ったのか、分身も消えてしまう。
種明かしをすると「円」を張ってしまえば、気の濃淡でどれが分身でどれが本体かはすぐわかるのだ。
「いや降参でござる。まったく、上には上がいるもんでござるな」
「まだまだだな。オレより強い奴らはたくさん
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