第33話 桜通りの吸血鬼−その3−
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は、ネギがまったく聞いていないことだ。
恐らく果たし状のことで頭がいっぱいなのだろう。
学園長が求めたら謝罪の言葉はなんとか出たが、自主的にネギから謝罪の言葉が出ることは一度もなかった。
きっと唯一残されている3−Aの英語の授業を放棄したことの意味すらわかっていないし、生徒達に「すまない」という気すらないんだろう。
☆ ★ ☆
果たし状が来た。
相手はネギでもなければ、エヴァでもなく、3−Aの桜咲からだ。
ちなみに日付は麻帆良大停電の日で、奇しくもエヴァ対ネギの2回戦の日だ。
実はもう当日で、さっき女子寮前に呼び出されたエヴァと茶々丸がネギと神楽坂、ついでにカモを追いかけて跳んで行ったのを確認した。
神楽坂がネギと一緒に行動していたので、多分ネギと仮契約してるな。なんだかんだ言って神楽坂はお人好しだし、ネギの容姿は世話になった父親とそっくりなので、流されたのかも知れない。なんにせよ、神楽坂をネギの従者候補に考えていただろう学園長は願ったり叶ったりだろう。
ところで、ネギよ。
わかりやすいと言えばわかりやすいが、女子寮前に呼び出すとか、その場で戦闘し始めたら被害甚大で魔法バレを隠しきれるもんじゃないと思うんだが、そこんとこは考えていたんだろうか?
そんなことを考えつつ、自分が呼び出された森に向かう。一応時間的には間に合う心算だ。
ちなみに桜咲から来た果たし状は、リニスはもちろん木乃香や千雨にも見せている。
果たし状。
4月○日夜10時、学生寮の裏手に有る森に来られたし。そこで貴様を倒す。お嬢様は絶対に渡さない。これ以上お嬢様の側にお前を居させない。私が勝てばお嬢様には二度と近づくな。
まぁ、こんな内容だ。
思わず絶句して木乃香に見せた。
「木乃香、君らが結婚適齢期になる頃は、イギリスでも同性婚は認められから、式を挙げる時は呼んでくれ。ただ、詠春殿にはしっかり理解してもらえよ」
「違うだろ! そこは暁がオレが守る的な発言をするところだろ!」
千雨が放心状態の木乃香に代わってつっこんでくる。
「まぁ待て。オレとしては恋愛は本人同士の自由だと思うんだ。他人が口出ししちゃダメだろ。もっともオレはノーサンキューだが」
「そうなのか? いやそうじゃないだろ!」
「はっ! 暁くん。ど、どどないしよう? うち返事した方がええんかな? どう言えば、せっちゃんを傷つけないと思う?」
「あれ? 木乃香、断るのか? 折角桜咲が勇気を出して告白してくれたのに。木乃香のことをずっと見守ってくれているやつだぞ。ストーカーのように。まぁ、護衛にはま
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