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魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜賢者の槍を持ちし者〜
Chapter23「つながる歯車」
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ぶつかり合えば、そこから発生する凄まじいエネルギーでこの建築中で、ろくに災害対策の補強すら施していない球場などひとたまりもない。

「見せてください!味わせてください!貴方の力を!貴方の血を!」

「!!」

この状況を打開する方法を探すルドガーはある事を思い出した。
それはかつてカナンの地を出現させて直ぐ、時空を司る大精霊クロノスと一戦交えた後のこと。


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『確かに少々面倒だ。ならば……』

『ぐはっ!』

クロノスに伸されるルドガー。クロノスはルドガーに止めをささんと精霊術を唱えようとする。

『クルスニクの鍵だけでも!』

『させるか!』

ルドガーを守る為、骸殻に変身したユリウスがクロノスへ突進し、リーゼ港の海に落ちる直前にクロノスと共に姿を消す。

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(空間転移……!)

あの時、ユリウスが行使した術に対してミラはそのような名称を口にしていた。
ルドガーと同じエレンピオス人のユリウスは霊力野が退化している事でジュード達リーゼ・マクシア人のように黒匣無しでは精霊術は使えない。しかし骸殻能力者は骸殻が大精霊クロノスの力の一部である事から限定的ではあるが骸殻使用中だけ精霊術のようなモノが行使できる。

(やれるかどうかはわからないが、やるしかない!)

この状況を打開するにはもう空間転移以外方法はない。
成功するかはわからない。しかしやる以外他ない。

(骸殻は人の欲望に、意志に反応する力……なら今の俺にできないはずがない)

ルドガーにはシグナムを守り抜くという“意思”と生き残る“意志”がある。
やれないはずはない……。

そう。

できるできないではなく、やるかやらないかだ。

「よし」

空間転移を使用する準備でシグナムを抱えようと彼女の前まで動く。
時間はもうあまり残されてはいない。

「な、なんやこれ?」

「っ!?」

それは目の前の選手専用ゲートから聞こえた。ここで聞こえるはずのない女性の声。

(ま、まさか……)

聞き間違いだ……何かの間違いだ。自分にそう言い聞かせる。だがその願いは無慈悲にも崩れさる。

「シグナム!?どういう事やこれ!」

「はやて…!?」

間違いなくルドガーの目の前には球場に来る前に、本命の任務に分かれた八神はやてがこの状況を見て戸惑っている。

「って、ルドガーのその格好、まさか骸殻!?」

「「ルドガー(君・さん)!?」」

「くっ!」

幸が薄い……エルにかつて言われたを自分でも自覚してはいたが、ここまで来ると死神にでも取り憑かれているか、神様の奇跡さえも打ち消して
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