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魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜賢者の槍を持ちし者〜
Chapter23「つながる歯車」
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や服装が似ている。
だが……
「女?」
そう。
仮面の男は女性……少女だったのだ。どこぞの漫画であるような展開にルドガーは目を思わず丸くしてしまう。しかし、直ぐにはっとなり間合いを詰め少女に斬り掛かり、シグナムの傍から追い払う。
「……よかった」
首に手をやり脈を確かめ安堵する。どうやら首に強い衝撃を与えられた事で気絶しているだけのようだ。
「やっとコレで2人っきりだね」
シグナムを腕に抱えるルドガーに声が掛けられる。その声の主をルドガーは殺気を込めて睨む。
「っ!」
「恐いなぁ……そんなに睨まないでください。興奮しちゃいます」
銀髪の少女は無邪気な笑顔をルドガーに向ける。その笑顔を見てルドガーは静かに怒りに震える。
「でもやっぱり強いですよね……流石は私のお兄様ですね」
「お兄様?」
まるで生き別れた家族に初めて出会ったかのように感動を表わにする少女。
そこでおかしな単語が耳入り口ずさむ。
「あっ……しまった。これまだ言ったら駄目だったんだ……」
表情がコロコロ変わる。慌てたり涙目になったり笑ったりと、普通なら可愛いらしい仕草なのだろうが、ルドガーは今まで感じた事のない気持ち悪さを銀髪の少女から感じ初めていた。
「あっ自己紹介がまだでしたね!私エルツーって言います。よろしくお願いします、ルドガーお兄様!」
「俺の名前を?」
自分の名前をルドガーはこのエルツーという少女に教えた記憶はないし、この少女と遭遇してからシグナムがルドガーという名で彼を呼ぶ事はない事から、この少女がルドガーの名前を知っている事に謎が生まれる。
「それも秘密です。こうして顔を晒のも本当は駄目だっんですけど…まぁこうなっては仕方ないですよね?」
「俺に聞くなよ」
「えー…想像していた人と違って冷たいんですね、お兄様って」
「うっ」
冷静にツッコンだつもりだったがそれがこの少女からしたら残念だったようで、お兄様呼ばわりされているせいでどうも調子が狂ってしまう。
「まぁいいですよ……とりあえず、第二ラウンドと行きますよ」
少女は転がっていた鉄鞭を手にすると、握りを捻った。鉄鞭の表層はぼろぼろと崩れ落ち、その中から細身の剣身が姿を現す。
「俺や兄さんと同じ双剣使い……!」
「フフ、お兄様と同じです……本当なら同じ土俵で戦ってもらいたいですけど……」
双剣を逆手に持ち、駆ける。金属同士がぶつかり合う音が絶え間なく響く。同じ武器、同じ構え。
まるでヴィクトルやユリウスと戦っているような錯覚を覚える。エルツーが右手の剣を上段から振り下ろし、ルドガーは斜めに左手のカストールを振り上げ受け止め、エルツーの胸を右足で蹴飛ばす。
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