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Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
A's編
第七十六話 始まる暴走
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わかっていてもその道を突き気進んで破滅した。
世界を渡り、大切な恩人の「幸せになりなさい」という言葉に少し自身の幸せを意識するようになった。
その中で正義の味方になれなくても近くに居る人達を守りたいと思った。
平和な暮らしを守りたいと思った。
だけどこの未熟者の手にはそれすら守りきれなかった。
大切な者達の手を振り払って、一人で正義の味方を目指した。
もしかしたら、それも自分では大切な者を守れないと気がついて逃げただけだったのかもしれない。
傍にいるだけで、傷つけるのかもしれない。
ならば俺は去る事を選ぼう。
家族を奪った俺をはやては恨むかもしれない。
敵でありながら好敵手であったシグナムやヴィータを斬り捨てた俺をなぜと責めるかもしれない。
助けるといいながら斬り捨てた俺をシグナム達は蔑むかもしれない。
それでもいい
恨まれてもいい。
責められてもいい。
蔑まれてもいい。
それで少しでも多く大切な人を救えるなら俺は背負おう。
「―――
投影、開始
(
トレース・オン
)
」
右手にあるのはゲイ・ジャルグ。
左腕はまだ使えない。
だがそれで止まる気はない。
魔力放出で間合いを詰め、闇の書、魔導書の本体に向けてゲイ・ジャルグを突き出す。
魔法陣が俺に向けられるが関係ない。
それを突破し、闇の書を破壊し、フェイトを、はやてを取り戻す。
「抉れ、
破魔の紅薔薇
(
ゲイ・ジャルグ
)
!」
だがそれは
「バインド!」
俺の右手首を止めるようにバインドがかけられる。
この程度、力任せに砕ける。
魔力をさらに高め、砕こうとする。
だがその数秒で闇の書には十分だった。
俺を覆う光の粒子。
その中で意識が朦朧とし、力が抜ける。
「お前も安らかな眠りを」
その言葉を最後に俺は意識を失った。
side out
「
Absorption.
(
吸収
)
」
閉じられる闇の書。
「士郎君、フェイトちゃん」
士郎とフェイトが消える姿を見たなのはは茫然と二人の名を呼ぶ。
だがその呼び声に応える者はいない。
大切な二人がいない恐怖にわずかに手が震えるが、必死に愛機を握り締め
「エイミィさん!」
二人の無事を願って確認する。
「状況確認、フェイトちゃんのバイタルまだ健在。
闇の書の内部空間に閉じ込められただけ。
士郎君も状況は同じだと思う。
助ける方法は現在検討中!」
一応は無事という言葉になのはから安堵の息が漏れる。
まるでその不安に応えるように
「我が主も、我らに力を貸してくれた騎士も、あの子も覚める
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