第110話 ダブル火炎砲力弾
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私とショールは、屋敷内を歩いていた。が、
エ「・・・なぁ、ショール。」
ショ「ん?」
エ「その・・・今、どこにいるか分かるか・・・?」
ショ「・・・ゴメン、分からねぇ。」
恥ずかしい事に、屋敷内で迷ってしまったのだ。このギルドはまるで迷路だな。その時、
ス「ここはギルド内で一番広い部屋ですよ。」
エ&ショ「!!?」
床の畳が開き、そこから長い黒髪に黒い瞳、薄紫色の着物を着たスミレが現れた。このギルドはまるでからくり屋敷だな。
ショ「さっきと言ってる事が違うぞ?んで、俺たちの相手は、スミレだな。」
ス「はい。妖精女王(ティター二ア)のエルザ様と、元有名マジシャンのショール様と勝負が出来るなんて、なんて恵まれているんでしょう!」
スミレの黒い瞳がキラキラ輝いている。だが、スミレは私たちよりも年下だ。見た目からして、ウ
ェンディとトーヤと同じくらいだな。やはり手加減が必要か?
ス「私をそんなに侮らないで下さいね?エルザさん。」
エ「聞こえていたか。」
すると、スミレは着物の袖から竹で出来た横笛を取り出した。
ス「お聞き下さい。」
横笛を口元に運ぶと吹き始めた。
ス「♪〜〜〜 ♪〜〜〜〜〜
♪〜 ♪〜 ♪〜
♪〜〜〜 ♪〜〜〜
♪〜〜〜〜〜 ♪〜〜 ♪〜〜」
とても心が安らぐ音色だ。渡すとショールはゆっくり目を閉じた。すると、
エ「なっ!?」
いつの間にか木の枝や草や蔦が体に纏わり付いていた。
ショ「な、何で屋敷の床から!?」
畳の床からどんどん伸びてきて、どんどん私とショールの体に纏わり付く。
ス「♪〜 ♪〜 ♪〜 ♪〜 ♪〜
♪〜〜〜 ♪〜〜〜 ♪〜
♪〜〜 ♪〜〜 ♪〜〜
♪〜 ♪〜〜〜〜〜」
ショ「横笛の音色に合わせて伸びているのか。」
エ「なるほどな。術者が奏でる楽器の音色でありとあらゆる物を操る魔法、『奏楽』の魔法だな。」
以前本で読んで興味があって、詳しい事をリョウに説明してもらったからな。だが、この魔法は私に
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