星屑の覚醒
3 謎のメール
[4/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ように走り回ることも出来なくて...」
「それがどうしました?なぜ人並みを求めるんです?私の親友に体が不自由でも胸を張って生きている少年がいます。何年も病床におり外の世界にも出られない少年です」
「...でも僕はその人とは違うよ。そんなに強くない」
「何を持って強いと言えますか?体が弱くても、必要なのは意志の強さです。それは心の持ちようでいくらでも強くなれる。向き合いなさい」
彩斗の頬にセレナードの手が触れた。
彩斗は不思議と心が軽くなった。
そしてセレナードに導かれる。
「きっと貴方の悩み多き人生を贈るでしょう。でもプログラムは貴方を助けてくれる。行きなさい。このタワーを登れば、ウラインターネットの外に出られます。今の貴方なら登れるはずです」
彩斗の目の前には巨大な塔が立っていた。
上空に僅かに覗く光に導かれ、死ぬ物狂いで抜け出した。
彩斗は翌日から通常通りの生活を始めた。
朝はメリーとともに起き、いつも通りの食事を食べ、ハートレスのガヤルドで登校する。
だが確実に違うことがあった。
「?」
下駄箱の内履きの中には何も入っていなかった。
おまけに下駄箱の中にも罵る内容の手紙が入ってもいない。
念の為に靴の中が安全かどうかを確認すると恐る恐る履いた。
そして階段を登り、教室を目指す。
そこで更なる違和感を覚えた。
不良を含めた連中の大声が聞こえないのだった。
むしろ鉛筆の走る音や何気ない会話が聞こえてくる。
違和感を覚えながら教室に入った。
「おはよ!アキちゃん!」
教室に入るなり、ミヤが手を振っていた。
トドメが不良が1人もいないという状況だった。
「...おはよう」
彩斗は返事しながら自分の机に教科書類を入れた。
もともとクラスの人数が奇数のため、1人だけ、隣の席が無いのはお決まりだったが、彩斗は既に入学から半年以上もこの席から動いていない。
ある種の愛着があった。
隣には観葉植物とじょうろが置いてある机がある。
不思議な気持ちでミヤに話し掛けた。
「昨日の分の宿題は?」
「無いよ!」
「何で?」
「先生たちも忙しかったみたい」
だが更なる違和感がホームルームで訪れた。
出席確認だ。
担任が1人一人の名前を呼ぶ。
だが珍しく彩斗の名前が呼ばれた。
「え〜沢城!」
「!?...ハイ」
いつもならニヤニヤしながら嫌がらせと思えるほどに飛ばしたり、名前を間違えたりする。
だが今日は何かに恐れをなしているように、真面目に職務を行った。
普通のことなのに、彩斗も何かの前触れのような気がしてホームルームが終わった瞬間、彩斗は
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ