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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第131話】
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くと。


「銀髪、調子にのるなって束ちゃん、確か言ったと思うんだけど?――悪い子には、お仕置き……だね!」

「……ッ…!?」


キーボードを叩く手を止め、此方に向くと笑顔のまま俺の懐に潜り込む――と同時に左腹に掌打による一撃を加えようとするのが見えた――それも、急所部分に。

自然と受ける打点をずらす様に身を捩るが、それでも左腹に掌打による一撃が入る。


「……ッ…がはっ…!?――げほっ、げほっ…」


重い掌打の一撃に、俺は膝から崩れ落ちた。


咄嗟に急所を外したから大事には至らなかったが、入っていたらまず内部にもっとダメージを受けていただろう。


一撃を受けて苦しむ俺の頭上から、声が聞こえる。


「これに懲りたら、もう調子にのるなよ銀髪?」

「ぐ……っ…。ゴホッゴホッ……はぁっ、はぁっ……」


予想以上にダメージが大きく、俺は息を整えるので精一杯だった――。

見上げると、そんな俺を一瞥した後に篠ノ之の元へ戻って行った。

まだ苦しいが、その場で立ち上がるとまたクサナギの元へと戻り、クサナギにもたれ掛かるように――と。


「ヒルトっ。大丈夫!?」

「だ、大丈夫かヒルト?」


そんな風に慌てて駆け寄ってきたのはシャルとラウラだった。


「……だ、大丈夫と言いたいが一撃が重かった…な」

「……赤くなってる…」

「だが、臓器に深刻なダメージは受けていないようだな。――あまり私を心配させるな。嫁が怪我したとなったら私は……」


もたれ掛かる俺に、屈んで受けた腹部を軽く触れる様に触る二人――多少痛みがきたが、何とか動けるだけましだろう。


「ふぅ……。――シャルもラウラももう戻りな。あまり俺に構ってると篠ノ之博士に嫌われるかもしれないぞ?」


そんな風に言ってみると、真剣な眼差しで二人が。



「……そんなの関係無いよ。ヒルトは言葉だけで言ってたのに掌打するなんて…」

「……私もだ。篠ノ之博士に嫌われるより、お前の身の方が気になる。だから私の事は気にするな」

「ははっ……そう言ってくれるのは有り難いが……二人とも戻りな。――お前達二人が、これ以上問題が起こしたら国に強制送還されるぞ?……俺としては、そっちの方が嫌だからな」



これは事実だ。

シャルは性別疑惑――まあ、ろくに性別チェックしなかったフランス政府にも批判がいったからな。

でもシャル自身が性別偽って入ったのも事実だからな。

ラウラは、前の大会での問題もある。

――これに篠ノ之博士に嫌われたりとか追加されれば更に立場が悪くなるのが明白だ。

俺は性格上、あまり黙って見過ごす事が出来ないからなぁ。

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