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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第131話】
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之専用機】って聞こえたのは聞き間違えか?

あいつ、まだ代表候補生じゃないんだし――聞き間違えだろう。

じゃなかったら、美冬や未来と同じように受け取るだけの実力を手にしてから受領するのだろう――この時はそう思っていた。

だがそれも、次の二人のやり取りでこの考えが違っていたことに気づかされる。


「さあ!箒ちゃん、今からフィッティングとパーソナライズを始めようか!私が補佐するから直ぐに終わるよん♪」

「……それでは、頼みます」


俺は耳を疑った。

まるで、当たり前のようにその【新型】を受け取る篠ノ之に。

少なくとも、俺は篠ノ之は暴力は酷いが、こういったコネを利用して専用機を用意してもらうような姑息なやつには思っていなかったからだ。

モラルの無い行動もするが、自身が侍、武士等といつも言っていたから正直今でも目の前で起こってる現実が理解できない。

――と、さすがに一年女子も少しだがざわついていた。


「堅いよ〜。実の姉妹なんだし、こうもっとキャッチーな呼び方で――」

「はやく、始めましょう」


そんな感じでとりつく島も無いように、姉に行動を促す篠ノ之。


俺にはその行動が、なし崩し的にも専用機持ちを無理やり周りに認めさせる様な――そんな自分勝手な印象だった。


「ん〜。まあ、そうだね。じゃあ始めようか」


言うや、いつの間にか持っていたリモコンのボタンを押す篠ノ之博士。

刹那――新型の装甲が割れ、操縦者を受け入れる様に膝を落として乗り込みやすい姿勢に変わった。

そんな様子を、一夏はすげぇだの何なのと言っているが――あいつは幼なじみがこんな事していて何も感じないのか?

腕組みし、俺はその様子を見る――。


「箒ちゃんのデータはある程度先行して入れてあるから、後は最新データに更新するだけだね。さて、ぴ、ぽ、ぱ♪」


コンソールを開き、指を滑らせる篠ノ之博士。

更に空中投影ディスプレイを六枚ほど呼び出すとそこに出されたデータに目配りしていき、同時進行で呼び出した六枚の空中投影キーボードを叩き始める。


「近接戦闘を基礎に万能型に調整してあるから、すぐに馴染むと思うよ。後は自動支援装備もつけておいたからね!お姉ちゃんが!」

「それは、どうも」


素っ気なく返事をする篠ノ之――姉妹仲が悪いのか知らないが、それでもその新型を姉におねだりしたのが目に見えてるため――よくわからなくなる。

仲が悪いのに、姉に専用機のおねだりをする。

俺には出来ない事だ。

――俺も、世界初の男子操縦者という事で専用機を与えられたが――別に量産タイプでも俺は何も文句はないし、返却しろと言われたらそれにも応じるつもりだ
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