第一話 便利屋スコール&ハティ
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らいしかいないだろう」
「バッカ野郎。これでも隠れスポット扱いの喫茶店よ。俺の味を玄人は認めてくれんだよ」
「玄人? 玄人なら絶対にお前のコーヒーを飲んだら黙ってお前に叩き付けると思うが」
「とか言いつつ、毎回飲むお前に言われたくねえ」
悪態を吐きつつ、こちらの毎度のオーダーである卵サンドを出してくれるのは素晴らしい。
卵は素晴らしい。うむ、これぞ、真理……!
「全く、出会った時もガキだが、今ではクソガキに成長しやがって……その生意気はどこで吸収した」
「恐らく、目の前にいる見るも醜い怪物のようなフランケンからだろう……」
「へっ、そういうのに限って心はピュアってんのがあんだよ」
そう言って目の前の大男が豪快に笑う。
日に焼けた姿であり、腕の大きさは少なくとも自分よりは一回り以上大きく、鋼鉄のようにも思ったことが何度もあり、顔には眉の傍に傷跡が残っている。
名前は明らかに偽名っぽいフェイ。
偽物とは笑わせてくれる。
まぁ、適当に名づけたかもしれないが。
俺も狼だ。人のことは言えない偽名である。そこら辺は気にしない方がお互いの為である。
「それで? 今日はどんな依頼が来てる?」
「色々あるが、どんなのがいい?」
「勿論、楽かつ報酬が貰える奴」
「それならば、丁度トイレットペーパーがなくなったから買ってきて、ついでに俺の肩叩きをしてくれ。報酬は普通なら貰えない位やってやんよ……トイレットペーパー合わせて300.超、楽で報酬が破格だ───冗談だ。そのデバイスで肩を叩かれたら俺が死ぬ」
『おっさんを殴るのは仕事以外では趣味じゃありません、マスター』
「安心しろ。俺も趣味じゃねぇ」
何時もの挨拶にも等しいやり取りを終えて、互いに一杯飲んで一息。
「とりあえず、管理局ものが二、三件。聖王教会ものが三件。その他ものが五件って所だな。雑用及び力仕事系は揃ってるな。後は適当に選んでおっ死ね」
「あ〜〜。昔と違ってコネがあると楽で助かるわーー。死ぬかどうかはさておき、まぁいつも通り適当に選ぶかね」
スコール・ブレビス及びデバイスハティ。
現在は便利屋なるものを営業中。
便利屋になった経緯は別にそこまで深くなく、適当に自分の力が発揮出来て尚且つ適度に自由そうだと思ってやっているだけである。
意外と天職になったので、これはこれで面白いものである。
「フェイ。今日の新聞」
「あー? 今、俺が読んでるんだよ。後にしろ後に。もしくはネットで読め」
「紙媒体の方が格好良く見えるだろうが。それに、どうせ後で俺は出るんだからその後に読めばいいじゃねえか」
しゃあねえな、とフェイは呟き、俺に新聞を投げる。
俺はそれを見ず
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