第二幕その五
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、エヴァちゃん」
ザックスはハンマーを手にしたまま呆れたような声で言うのだった。
「密蝋も樹脂もわしには馴染みのものなんだよ」
「そうなの?」
「そうさ。密蝋を絹糸に塗りそれであんたの可愛い靴を縫ったし」
話すのはここでも靴のことである。流石は靴屋だ。
「今日はこの靴を太い糸で縫うけれど樹脂はこうした糸に相応しいしね」
「それは誰のことかしら」
あえてとぼけるエヴァだった。
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