暁 〜小説投稿サイト〜
私立アインクラッド学園
第二部 文化祭
第11話 幽霊屋敷
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「たらーららーららーららん らんらんららんらんらーららん」
「……どうしたアスナ、なんか怖いぞ」
「失礼ね、キリト君! これはね、まりあが考えてくれた、わたしの歌のサビ部分なのよ!」

 アスナは頬を膨らませながら言う。
 はてさてアスナはいつから「まりあ」とか呼ぶようになったのか。女の子って、なんていうか色々早い。

「そ、そうなのか……歌詞はまだないのか?」
「うーん……わたしらしい歌詞を考えようとしてくれてるみたいなんだけど、難しいみたいなの」

 アスナは困ったような表情になった。

「これでいいんじゃないか? 『はいそれ校則いっはん〜、サボりは許さっな〜いわ〜』」
「……斬られたいの? キリト君」
「ひっ!? そ、その時は寮の部屋に逃げ込むよ……」
「地の果てまで追いかけてあげるわよ」
「怖っ!?」

 アスナは真顔で「嘘に決まってるでしょ」とボソボソ呟いた。

「あ、あのねキリト君……話、変わるんだけどね」

 アスナは俺の制服の裾を弱々しく掴んだ。今の間に彼女の中でなにがあったのだろう、と少し不安になる。

「……依頼、一緒に来てほしいんだけど」

 ──そ、そんなことか。

「そんなこととはなによ! ひとりじゃその、怖い依頼なのよ……」

 ──怖い?
 "あの"閃光アスナが、恐怖心?

「き、強敵が相手とか、なんか難しい感じのなのか?」
「うん……わたしにとってはね」

 アスナにとって強敵とか……俺が一緒に行ってなんとかなるのだろうか。

「……ど、どういう依頼なんだ?」
「…………………おばけ」
「え?」
「おばけ調査」
「おばけ、て……プッ」
「わ、笑わないでよー」

 意外にも、可愛らしい強敵だった。

「だって、あの閃光様がおばけ苦手とか……」
「……キリト君のバカ。そんなに笑わなくたっていいじゃない」

 アスナはプイッとそっぽを向いた。

「ごめんごめん。で、そのおばけ調査って? もうちょっと詳しく頼むよ」
「う、うん」

 アスナ緊張しているのか、少し間を置いてから話し始めた。

「森の奥にある洋館……あ、某ゲームは関係ないからね。某リーグに出場したり、某マスターを目指したりしないからね」
「わかってるよ! 早く先言ってくれるかな!?」

 なんか一気に疲れた気分。

「……だったらいいんだけど。その周辺で、1人の少女を見た……って人がいるのよ」
「ふむ……それに何の問題があるんだ?」
「なんと、その女の子のね……向こう側が、す、透けて見える、って……」

 ──!?

「それで、学園に依頼が来たの。その調査を頼む、ってね。わたしはただのアストラル系モンスターだと思うんだけど!」
「で、ひ
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