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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第129話】
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くしで良ければいつでも言ってくださいまし」


そう柔らかな笑みで言うセシリア――ありがたいが、これはまだ相談出来る内容かどうかも難しい。


――と、またドアを叩く音が響くと同時に、美冬、未来、シャルにラウラと部屋へ入ってきた。


「お母さん、お父さん。皆で来たよー」

「こ、こんばんは。お父さん、お母さん」

「な、何だか僕、緊張しちゃうよ……」

「教官。ラウラ・ボーデヴィッヒ、ただいま到着いたしました」

「ラウラ…もう教官だったのは随分前の話じゃねぇか。もっと気楽にニカッて笑えよ、な?」


そんな風に親父がラウラに言うと、ラウラの方も柔らかな笑みを浮かべて応えた。


「うふふ、皆来たわね?――ヒルト、少し席を外してくれるかしら?」

「……わかったよ、母さん」



促され、俺は立ち上がると――。


「……お兄ちゃん、何かあった?何だか……凄く思い詰めたような顔、してるよ?」

「わたくしも、先程同じ事を言ったのですが…」

「何か、悩んでる事があるならいつでも言ってね?僕も、皆も、ヒルトの力になりたいから」

「うむ。お前は一人じゃない。少なくとも夫である私が居るのだ。もっと頼れ」

「そうよ?幼なじみだって居るんだから――だ、だからって、いつも力になれる訳じゃ無いんだからね?」


そんな感じに皆が俺を気遣ってか声をかけてくれた。


「……あぁ。その時は皆、よろしく頼むさ、これがな」


それだけを告げ、俺は部屋を出る。

その足で旅館の外へと出、少し砂浜を歩くと満天の星空の下――俺は見上げるように星々に視線を移した――。

波の音が、一定のリズムで聞こえてくるのが何故か心地よかった――。
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