謎の少女
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をパクパクさせたまま今にも卒倒してしまいそうである。
しかし、四人の視線の先にいた少女はふらりと倒れてしまった。
「あれは・・・」
「幽霊なんかじゃないぞ!」
シオンとキリトはすぐさま倒れた少女に走り出した。エリーシャはそんな二人に遅れて走り出す。そしていつの間にか座り込んでいたアスナが最後にやむなく立ち上がり、後を追った。
キリトは少女を抱き抱えた。長い睫毛の瞼は閉じられ、両腕は力なく投げ出されている。
「意識はないが生きてはいるな」
「そうだな、消滅してないってことはそうなるな」
「ああ、だが・・・」
「そうだな・・・」
「ねえ、どうなってるの?」
遅れて到着したエリーシャが尋ねた。
「死んではいねーよ、意識はないけど」
「そっか・・・」
「エリー、この子を見てなにか感じないか」
「えっ?何かって言われて」
「この子・・・カーソルが出て無いんだよ」
「あっ!」
シオンに言われてからエリーシャは気づく。今キリトが抱き抱えている少女にはこの世界のプレイヤーなら表示されているはずのカーソルが無いのだ。
「とりあえず、ここを離れよう。モンスターが少ないとはいえのんびりはしていられん」
「そうだな」
シオンたちはその少女をキリトの家に運んだ。
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「さて、どうしたものか・・・」
キリトの家に運んだ少女は未だ目を覚まさずにいる。エリーとアスナは心配そうに見つめていた。俺はキリトを部屋の外に呼びだし、その後のことを話した。
「しばらくはキリトのところで預かってくれないか?もちろん俺たちも協力す
「ああ、分かった。それよりもあの子は一体・・・?」
「カーソルの表示無し、イベントも発生していない。問題は山積みだな・・・」
「とはいえ、あの子に目覚めてもらわないと」
「事は進まない、か・・・」
その後、少女は目覚めることはなく夕方になってしまった。このままキリトの家にいるのは悪いと思い、俺とエリーは家に戻った。
「あの子、大丈夫かな」
「消滅はしてないから問題ないだろう」
とはいえ、俺も気にはなっていた。なぜカーソルが表示されていなかったのか、そしてあのくらいの歳の子ななぜあの森で1人フラフラとしていたのか。
「どうかしたのシオン?」
難しい顔をしていたのかエリーは俺に尋ねてきた。
「いや、何でもない」
考えても仕方ない、か・・・。
俺はエリーの頭を撫でると、そのまま自分の部屋に戻った。
「そうだ、アイツなら何か知ってるかな?」
俺はとある人物の
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