終わり行く世界〜
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Oプレイヤーほぼ全員がいた。・・・俺はふと、輪から外れた紗智を見つけ、近づく。
「よっ」
「あ、亮」
「隣、いいか?」
「うん」
座ると紗智は飲み物を渡してくれた。
「ありがとう」
「・・・」
俺は少しして・・・口を開いた。
「・・・楽しいか?」
「・・・うん、みんないい人だし・・・あのね、亮」
「ん?」
「あの世界で・・・守ってくれてありがとう」
「・・・お礼を言われる権利は俺にないよ。俺がもっと上手くやれてれば、ケイタ達も・・・」
「亮は悪くないよ。・・・仕方なかったから・・・」
「・・・随分、割り切れたんだな・・・」
「ううん・・・全然。でもね、結局私は生きてるから・・・みんなの分まで生きないと、って・・・頑張れるんだよ」
「・・・そっか。・・・サチの夢は・・・」
「色んな人を助けてあげること・・・だよ」
「それが“医者”になること・・・か。なれると思う?」
「難しいけど、諦めない。・・・何年かかっても」
「じゃ、約束するか」
「え?」
「サチがみんなを助けるなら・・・サチ自身は俺が助ける。二度とお前を暗闇に落とさせない・・・絶対にね」
「・・・亮・・・」
「今度こそ・・・お前をちゃんと守らせてくれ。あんな思いは沢山だ。・・・だから、それを約束。何があっても俺はサチを見捨てない。だからサチも誰も見捨てないで」
「・・・わかった。約束だよ」
紗智と俺は指切りをする。
「(約束・・・増えたな)」
離れた位置では思春と直葉が話していた。
「お前はあの中に入らないのか?」
「あ、春音さん・・・うん、なんか場違いな気がして・・・」
「場違い・・・か」
思春が直葉の隣に座る。
「だとしたら私もだな」
「え?」
「私はあの世界で・・・ここにいる誰とも面識はなかった」
「それって・・・攻略しなかった・・・ってこと?」
「しなかった、というよりは出来なかった・・・と言うべきか。だが亮を通して話しは出来る。お前も和人を通して話をしてみればどうだ」
「・・・ううん、無理だよ・・・お兄ちゃん、たった二年なのに・・・凄く遠くに行っちゃって・・・いつか手の届かないとこに行っちゃうんじゃないかって・・・」
「・・・」
思春はそれを聞いて・・・少しだけ笑った。
「・・・そう、たった二年だ」
「?」
「違う世界で暮らしてたったの二年だ・・・と言った。・・・少し話をするぞ。私はある方を守る為に生きていたのだが・・・」
思春は話す。軽い、作り話のような昔話を。
「そいつはいきなり現れ、たった
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