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魔法少女リリカルなのは平凡な日常を望む転生者 STS編
第30話 バルトの決意
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さん………」
「なのは」
「は、はい!!」
意を決して話そうとしたなのはを遮るようにバルトが話しかけた。
「もし俺に何かあったときにはヴィヴィオの事頼むな」
「えっ?何かって何ですか………?」
「さあな?もしもって話だよ」
そう言ってパレードに視線を戻すバルトだったが、なのははバルトの発言にから目を離せずにいた。
(何でこんなに不安なの………?まるでバルトさんが遠くへ行ってしまうような………)
そう感じたなのはは恥ずかしがらずしっかりとバルトの手を掴んだ。
「なのは?」
「ごめんなさい、しばらくこのままで………」
恥ずかしさよりも自分を包み込む不安の方が大きかった。
「何処にも行かせません………私がバルトさんを捕まえますし、助けます………」
丁度パレードの大きな音でバルトには聞こえなかった。
「綺麗だなぁ………」
ヴィヴィオが小さく呟く。
夜に輝くパレードの中、それぞれの思いが交錯していた………
「寝ちゃいましたね………」
「全く、最初からあんなにはしゃぐからだっての………」
帰路。電車を降りた3人は歩いて高町家へと向かっていた。
ヴィヴィオは電車に揺られている途中に寝てしまい、電車を降りてからずっとバルトがおんぶしていた。
「あの………バルトさん………」
「何だ?」
「何処にも行かないですよね?」
「はぁ………またその話か………」
パレードが終わってからのなのははかなりおかしかった。
バルトと離れようとせず、逃がさないように目を離さない。
しまいには何度も『何処にも行かないですよね?』と聞いてくるのだ。
「俺は何処にも行かねえって。明日六課に帰るからって朝まで居酒屋巡りなんてしねえし………」
「いえ、そう言うことじゃ無いんですけど………」
そう言うとまたもバルトの服の袖をしっかり握るなのは。
「ガキじゃねえんだからそんな所掴むな。しわくちゃになるだろうが!!」
「………」
そんなバルトの言葉に全く反応せず手を離さない。
「ああ分かった分かった!!じゃあこれでどうだ?」
そう言うとヴィヴィオを支えていた両手を左手だけにし、右手を差し出した。
「バルトさん?」
「手を繋げば文句ねえだろ?」
「は、はい………」
そう返事し恐る恐るバルトと手を繋ぐ。
「バルトさん手、温かいですね」
「なのはは冷たいな。調子でも悪いのか?」
「ううん、大丈夫です。あっ………」
「どうした?」
「記念撮影してない!!」
「写真か?別に良いだろ写真なんて………それにもう家に近いんだぜ」
「駄目です!!………って言ってもヴィヴィオちゃんも寝てますもんね……
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