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流星のロックマン STARDUST BEGINS
星屑の覚醒
2 安息の場所
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か?」
「何を勘違いしてるかは知らねぇが、それに気づいたのは姉ちゃんだ。お前と組むと違和感があるってな」

彩斗は振り返り、クインティアを見た。
全て見抜かれていたのだ。

「オレも変だと思ってはいたがな。てか誰も気づいてないって思ってたんじゃねぇだろうな?みんな気づいてるぜ?」

彩斗はため息をつくと、今度こそ、トレーニングルームを後にした。
この後は自分の能力であるシンクロとマテリアライズの実験だ。
どうせ写真を目の前に出され、その写真に映っているのと同じものを電波を使って作らせる。
その程度だった。


















「ハァ...」

夕飯を食べ終えた後、メリーと代わる代わる入浴し、ベッドに倒れ込んだ。
時刻は9時過ぎ。
本来なら宿題でもやって復習でもするところだろうが、早退ゆえに宿題はもらっていない。
だから軽く国語の文法書を開き、助動詞と敬語の確認をする。
そしてついでに公民の倫理の本を寝そべり、音楽を聞きながら読んでいた。
耳に入ってくるのは、『響ミソラ』と『スズカ』のデュエットソングだ。
トランスにユーロビートの爽快なサウンドだった。
響ミソラといえば中学生でありながら、女優、歌手などの芸能活動で有名だ。
世間一般では彼女をテレビで見ない日はないらしい。
おまけにその歌唱力の高さから常にオリコン上位だ。
反面、スズカはミソラの影に隠れ、あまり目立っているわけではないが、高い演技力と透き通った声を持っていた。
職業は歌手というわけではないが、番組の企画などで時折CDを出している。
トータルで5枚にも満たない枚数だが、彩斗は全て持っている。
彩斗はスズカのファンだった。
彼女がまだデビューしたての頃に聞いたラジオで知り、徐々にファンレターを出していった。
そして気づけばここまで高名になっていた。
一度、作曲した曲をファンレターに同封したことがあったが、スズカはそれに作詞し、ミソラが編曲してカップリングとしてCDに収録されていた時の嬉しさは言葉で言い表せない。
4分ちょっとの曲が終わり、iPodを枕元に置いた。

「あの...サイトさん?あのミヤさんっていう人と友達になったんですか?」
「ああ。君についで2人目だ....不思議だけど誰かと話すって少し気が楽になる」
「そうですよ!だから1人で抱え込まないでください!今は私だけでなく、ミヤさんもいますから!」

メリーは隣のベッドで髪にクシを通しながら微笑んだ。
かなり幼い表情で人懐っこい。
彩斗とメリーは望まずして兄妹になったが、全くメリーは拒まなかった。
人前では「兄さん」、そして2人きりの時は「サイトさん」と呼び分けをする。
それは兄妹であっても、あまり気にしてい
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