一周年記念コラボ
Cross story The end of world...
交戦
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にクリティカルに入り、鮮血が砂塵とゲツガを染めた。
「はぁ、はぁ……う。これは中々キツいな……」
返り血を盛大に浴びたのに顔をしかめていると、崩れ落ちたグリフィンがゆっくりと立ち上がりつつあった。
『……この辺で良かろう。ほれ、持っていけ』
目の前に砂の塊が現れたかと思うと、広げた手に鍵が落っこちてきた。
「何だ、これは……?」
『上層に行くための鍵よ。勝利の証に持っていけ』
「……いいのか?」
『儂とてすき好んでこんな狭いところに居るわけではないわ。色々あるのだ』
そう言うとグリフィンは地に伏せて目を閉じた。最後の言葉に込められていたのはおそらく、警告なのだろう。
いずれにせよ、まだまだ緊張感は保っておいた方が良いかと思いつつ、その部屋を後にした。
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突然暴れ始めた漆黒の竜から放射状に放たれた紫電が壁や床に穴を穿つ。
知的な光を宿していた黄金の目は赤く染まり、口からは荒々しい獣の咆哮とドロッとした粘液が発せられるばかりで先程のような言葉は出てこない。
「いったい……」
どうした、という言葉は続かなかった。目に入ったのは異様な光景。ジャバウォックが、いや、周囲の空間が歪んで何かが出てくる。黒く、鋭い………
「…………っ!!」
空中にその何かが精製されたと思ったその刹那、その黒い何かはレンを貫き、その小さな体を消し去った―――、
「……ッッッ、だぁ!?」
という幻覚に襲われ、レンは危うく《消された》という思い込みで本当に死ぬところだった。
『ふむ……解いたか』
「随分と手荒い事するね……」
《夢幻》を司る守護神獣、ジャバウォック。
自らは幻の存在にして他者には悪夢を植え付ける。悪夢に囚われればやがて精神が瓦解し、肉体の死に至る。
レンは考える。この特大トカゲ(?)を倒す、その前に攻撃を当てる方法を。
ソードスキルは勿論、ワイヤーを心意で加工しても無駄だろう。そこにジャバウォックは『居ない』のだから…………―――
「…………ん?」
『居ない』?そんな事は無い。
レンの目は節穴では無いのだから、そこにジャバウォックは間違いなく『居る』。
そう、ヤツが操るのは夢や幻。早い話が思い込みによる『幻覚』。それを解く技術をレンは持っていないが、代わりの方法は有る。
「な〜んだ。そうゆうことだったか〜」
『ほう。気付いたか。ヒースクリフより速い。やるな』
「どーも。じゃ、行くよ」
―【Incarneit system starting】―
レンの小柄な影の色が濃く
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