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ソードアート・オンライン〜黒の剣士と紅き死神〜
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Cross story The end of world...
黒き翼を持つもの達
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事も、戦った事もある』
「なんだと?」

ヒースクリフにははぐらかされたが、ヤツはこの塔の主である《魔女》とも知り合いかもしれない。
このグリフィンとも知り合いなのだとしたら、ヒースクリフはこの塔に昇った事がある…………?

『ふふ。中々面白い話である故、詳しく話してやりたいという気持ちもあるが、無条件では興が無い。構えよ』
「…………」

人見知りを豪語した割には本当に饒舌になってきたグリフィンにため息を吐いて、背の両手剣と弓を取り換える。

『儂の名はグリフィン。司るのは《時空》。黒き翼を持つ()神獣が一角。名乗れ、剣士よ』
「…………」
『早ようせんか』
「……《ホワイト・バレット》ゲツガ!」

目の前の珍獣以外誰も聴いていない事を祈り、ヤケクソ気味に叫ぶ。同時に剣を腰だめに構えると、殺陣で一瞬ステータスを入れ替えグリフィンに肉薄していった。






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ワイヤーによる神速の斬撃が竜のような黒い化物に迫る。竜はそれを避けようともせず、喰らう。

しかし、確実に切った筈の体表からは血もでず、そもそも切り傷すら付いてない。いや、微かに伝わる手応えからするに――切れてない。体表を透過し、攻撃を無効化されている。

『……愚かな事だ』
「…………っ!?」
『まだ解らぬか。我は幽玄の存在。貴様では我は倒せん』
「そんな訳あるか」
『まあ、信じぬのも良いが。気の済むまで付き合おう。その間、昔話でもしていようか』
「勝手に、しろ!!」

今度は連続してワイヤーで斬りつける。上下左右、斜めから息の吐く間もなくごく普通の個体であれば、細切れ間違いなしという程に切り刻もうとする。

『あれは何年前だろうかな。多分百数年だった気がするが……。如何せん気が遠くなるぐらいここに閉じ込められているんでな。……その昔、ヒースクリフとか名乗る若造が我に喧嘩を売ってきた』

思わず手を止めて竜を見上げる。黒い竜は宙で体を捩ると、1つ頷いた。

『……まあ、結果から言えば我は負けたのだがな。あやつは涼しい顔をして去っていったぞ』
「……攻撃が効かない相手にどうやったのさ」
『教えるか、馬鹿め。……ともかく、先程の発言は訂正しよう。そんなやり方では我は倒せん』

竜はまるで、自分を倒してくれと言わんばかりの口調で言う。気だるそうに早くしろという態度で。
SAOの中で彼のワイヤーが効かなかった相手はごく少数、それも大半はただ歴然とした力の差があっただけだ。
少なくとも、目の前の敵のように『何もしていない』のにも関わらず歯が立たないという事は無かった。

『さて……余興は終いだ。さ
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