暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜黒の剣士と紅き死神〜
一周年記念コラボ
Cross story The end of world...
〜第二層〜
[2/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
できるな」
「おお、なるほど。そんな使い方があったのか」

その後、あれやこれやお互いの邪魔をせず、助け合えるように戦法を考えている内に4人の精神的距離は若干だが、縮まったような気がした。




_______________________________________




「そろそろ行こうか」

話がまとまったところで立ち上がり、俺は階段に向き直った。今度はいきなり踏み出すような真似はしない。
背から大太刀を抜くと壁や足元をつつきながら慎重に昇っていく。幸いにしていきなり床が抜けたり、毒矢が射出されたりはしない。
さっきの会話で改めて認識した事だが、この世界は紛れもない『現実』である。身体能力こそ『レイ』だが、外身は間違いなく『水城螢』なのだ。

それに気がついた時俺は無意識に自分の左腕に触れ、その感触を確かめた。そしてまた新たな事に気がついた。すなわち、仮想世界ではあまり使えなかった『水城螢』自身が持っているスキルを使えることに。これは大きなアドバンテージになる。

研ぎ澄まされた彼の感覚器は鉄の扉の向こうの音や臭いを感じとり、温度、湿度、大気の流れ、それに含まれる成分までもかぎ分ける。彼が一度警戒を始めれば、害意ある存在は隠れては居られない。


例えば4人の足音、罠を確認する物音、呼吸音以外の音を発する、『何か』。硬質だが軽い物体が発する摩擦音を感じとり、その音源に向かって大太刀を振り上げる。


叩き落とされたのは、人型の何かだった。全身に黒衣を纏い、それが何であるかは判別出来なかったが、彼はソレが発した音から大体の予想はつけていた。
大太刀の刃を返すと、右手で矢を引き絞るように引いていき、左手で刃を撫でる。

それこそ正に矢を放たんとする構えに至った時、大太刀が一瞬強烈なライトエフェクトを撒き散らしたと思うと、空気を切り裂いてその人型の何かの頭部に突き刺さり、粉砕した。

出が最速の大太刀突き技基本ソードスキル《穿(うがち)

単発重攻撃《崩天突》と酷似した構えだが威力、射程においては数段劣る。
しかし、片手武器の基本ソードスキルに並ぶ発動の速さを持ち、かつ両手武器のため威力もそれなりにはある。
その襲撃者がその場に現れてから倒されるまでにおよそ3秒強。恐ろしく鮮やかな手際だった。

「ちっ……ゲツガ、前に来てくれ」
「どうした、何だコイツ?」
「……所謂、《骸骨剣士》だな。この骨、本物だ」

俺が答える前にソレを検分していたリンが若干気味悪そうに答えた。

「ああ、そうだろうな。……上からどんどん来やがる。こんな狭いスペースじゃまともに剣も振れない。レンのワイヤーもスピード半減だ」

さっきの作戦会議の折に、レンのワイヤーに興味を持ったレイ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ