暁 〜小説投稿サイト〜
世界の片隅で生きるために
天空闘技場編
念能力開発2
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くあるパターンを使うと、血が流れっぱなしになって出血多量で死ねます。
 だから、止血は大事。そして、回復できる念能力か、信頼できる仲間がほしい。

 いずれにせよ、そこまでヤバイ状況なら大人しく死んだ方がいいんじゃないかとは思う。それに、余程のことがない限り、自分から危険の中に踏み込むってことはないし。

 無色透明だった化粧水が、赤くなる。
 静脈の血だから下手にどす黒いとか、放置した血液のような黒緑がかった赤になっても気持ちが悪いので私が困るのだが。

 とりあえず、血の配合量を変えた化粧水を3つ作った。
 配合量で、効果が変わるかもしれないし。

 念をこめる方法は、水見式を参考にして化粧水に混じった血に向かって練をする。


 一つ目は、目にも鮮やかな赤。

 透明感がある赤で、わかりやすく表現するなら、ハイビスカスティーやイチゴシロップのような色。
 化粧水からは、きちんとオーラを感じることができる。


 二つ目は、赤黒いというか黒紫というか……。

 ちょっと気持ち悪い気がするが、一つ目よりも化粧水にオーラを感じる。
 これも色をわかりやすく表現するなら、年代モノのワインとか濃い目のグレープジュースの色。


 三つ目は、赤色が消えて無色透明。

 混ぜた当初はピンクに近い色だったのだが、念を込めたら色が消えた。
 匂い、色、見た目だけなら元の化粧水とほとんど変わらない。
 しかも驚くことに、一つ目よりもオーラ量は少ないが、この化粧水からもオーラを感じることができた。


 配合は上から、化粧水の20%、50%、5%くらいという差だ。
 血液量が多ければ多いほど、内蔵されるオーラ量は増えるようである。
 とりあえず、化粧水作成はここまでにしておこう。
 実際に使用するまでは、どれが使用に一番適しているかわからないのだし。
 今度は具現化を試す番だ。
 血が止まってしまったので、再度、左腕に傷を作る。

「これ傷痕が残ったら、ショックどころではないんだけど……」

 見せる相手もいないし作る気も無いが、やはり傷痕っていうのはあまり良くない。
 実際の腕の痛みとは別に、心の傷になりそうである。
 そんなことを考えつつ、傷口から流れる血に集中する。
 暖かい赤い血を見つめて、アイシャドウと口紅を思う。

 アイシャドウは、ホワイトパールは必須として少なくとも4色以上は欲しい。
 口紅はベージュ系とピンク系かなあ。そんなコンパクトとリップスティック。
 手の中に現れるように強く心に思い描いた。







 数瞬後……私の手の中に、黒地に金色の龍と簡略化した赤い花の模様のワンポイントが入ったコンパクトが出現した。

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