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世界の片隅で生きるために
天空闘技場編
天空闘技場2
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エルモンドホテルに向かった。







 ……フカフカのベッドに思わずダイブして、師匠のありがたみをかみしめています。

 案内された部屋はジュニアスイートのダブルルーム。
 一泊、9万ジェニーなり。

 だって、他の部屋空いてなかったんだよ!

 スタンダード(それでも一泊5万ジェニー)が希望だったんだけど生憎と予約で埋まっていて、ウォークイン……まあ、要するに当日客だった私は即金で支払えるならという条件で泊まれることになった。
 悔しいから部屋代は5泊分前払いしてあるけど、これで貰ったお金は、ほぼ使い果たしたことになる。
 元の世界でもそうだけど、ウォークインはホテルには結構嫌われる。予約を前日でもいいから入れたほうがいい。
 旅行が趣味だった私は、その辺にはかなり気を使っていたんだけど、すっかり頭から抜けてたんだよね。
 いつも出かける時には師匠があらかじめに予約の電話をしてたことに気が付きそうなのに。

 まあ、いい。次は気をつけよう。
 宿も確保したし、闘技場に戻って50階で受付しないと。







「……まで10階単位でクラス分けされております。
 つまり、50階クラスの選手が一勝すれば60階クラスに上がり……」

 パンフレットをちゃんと読めば、この説明はいらないんだけどなあ……と説明してくれるエレベーター嬢を見ながら思う。

「……お分かりいただけましたでしょうか?」

「はい。ちゃんと、パンフレットも読みましたから」

「あ、でしたら、説明はいりませんでしたか? 申し訳ありません。ほぼすべての方がお読みにならないので……」

 ああ、やっぱりなー。

 説明をこうやって聞かせるってことはそれだけアレを読まない人が多いってことか。
 元の世界では、コスト削減でいなくなってしまっているエレベーター嬢だけど、きちんと読む人が増えない限りここでは現役のままだろう。

「毎回説明してるんですか? 大変ですね」

 他に誰も乗っていないので、つい思ったことを口にした。

「皆さんが、ちゃんと目を通して下されば一番いいんですけれど、これも仕事ですから。 と……50階です。がんばってくださいね」

 苦笑を浮かべたエレベーター嬢に見送られて、私は降りる。
 そのまま通路を通り、選手受付で1階で渡されたバーコード付きのチケットを渡した。
「はい、1976番ですね。こちらになります」

 バーコードリーダー?に通してから、封筒を手渡された。
 軽く振ってみるとチャリチャリと小銭の音がする。

「今すぐ試合登録もなされますか? それとも、明日にいたしますか?」

 なんだ、対戦日程は明日も選べたのか……

「今すぐでお願いしま
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