プロローグ
弟子卒業試験のはじまり1
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再来年は原作組が来る。
関わりを持ってしまうからそれだけは避けたい。
「途中で受けに行けばいいわさ。申込みは、もう済んでるんだろ?」
「まだしてません。時期近くなったら電脳ページから、申込みしようと思っていたし……」
「なら、さっさと申込みしちゃいなさい。
あんたは、あたしの弟子だからね。ナビゲーターを見つけなくても会場までは行けるんだわさ」
「え……そうなの」
驚いた。ナビゲーター見つけるの大変だなーとか、今回の会場の街は何処だっけとか色々考えてたんだけど。
そんなにあっけなくていいのか、ハンター試験。
「中にはわざとそれを教えない捻くれた師匠もいるけどね。
自力でそこまで辿りつけってね。あたしも、あんたじゃなかったらそうしてたけど」
なんだか、ちょっとだけカチンと来る。
それって自分が使えない子という認識な気がしてならない。
「バカにしてるわけじゃないんだわさ。
んー……とりあえず、最初に弟子卒業試験に天空闘技場にいけって言った理由から説明しようか?」
不服そうな表情を浮かべていたのを見て取ったのか、師匠は半眼で言う。
「え、宝石が欲しいからでしょう?」
「それもある! ……けど、違う。あんた、暴力を奮った経験なんてここに来るまでないだろ。何かを自分の手で殺したり、死体を見たりすることも」
「ええ、平和な世界で暮らしてましたからね……」
「敵意を持って攻撃してくる相手にあったこともほとんどないだろう?」
ああ、そういうことか。
敵に暴力を振るうことを慣れて欲しいということなのか。
「平和ボケって言ったら失礼だけど、スミキがいた世界は危険がなさすぎだ。
げんに、あんたはどんな相手にも手加減して本気でやれない。
だから、天空闘技場で慣れてからハンター試験を受けに行って欲しいんだ。
あそこならそれを日常的に感じることができる」
「師匠……」
「幸い、今回の会場はパドキア共和国のバルパラッドだから天空闘技場からも近い。
それでも行きたくないかい?」
そこまで言われたら、文句のつけようもない。
私は、無言でため息をついた。
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