新居でまずやることは?
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「で、今日は何しにきたんだよ?」
キリトに言われて俺は思い出した。今回の目的を。
「ああそうだ。手伝って欲しいことがあって」
「手伝って欲しいこと?」
「そ、手伝って欲しいこと。ちょっと一緒に来てくんねーか?」
俺はみんなを連れ出して、“あるところ"に向かった。
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
「ここって・・・」
「そう、第四十四層《ハルビオン》にあるハーモニーの本部だ」
「ここになんの様なの?」
「ここを新居にしようと思うんだ俺とエリーの」
「ええっ!」
「掃除すれば十分使える。それに、俺はここにしたい理由があるんだ」
「理由?」
そう、ここを新居にしようと思ったのには理由があった。
「ここは、短いながらもハーモニーのみんなと過ごした思い出があるんだ。だから、俺はエリーやここにいたハーモニーのメンバーと暮らしたいって思ってるんだ」
「みんなで、か・・・」
エリーは何かを思い出しながら呟いた。そして、笑顔で答えた。
「そうだね、ここにしよシオン!」
「よし、そうと決まれば」
俺は三人にそれぞれ掃除用具を渡した。
「ったく、しょーがねーな!」
「うん、頑張ろ。みんな!」
「それじゃ、新居の大掃除を始めよーか!」
「「「おおー!!!」」」
それから俺たちは掃除へと取り掛かった。ホコリやら汚れがあったためか思ったよりかかってしまった。
部屋の隅から隅まで掃除した結果、終わったのは夕方になってしまった。
「終わったー!」
「疲れたー」
「お疲れみんな」
「お礼としてはなんだが、いいもの見せてやるよ」
俺はそう言って三人を家から少し離れた所にある小さな丘に案内した。
そこから見えたのは、ちょうど山に沈んでいく夕焼けだった。
「綺麗・・・」
「だな・・・」
「ここは、俺がハーモニーにいた頃に見つけた場所なんだ。ある意味これがもう一つの理由なんだ」
「ホントに綺麗・・・」
みんなそれぞれの感想を口にした。そんな時、エリーは俺にあるものを手渡した。
「これって・・・」
エリーが手渡したもの、それは俺がエリーに渡したペンダントだった。
「あれから考えて思ったの、やっぱりこれはあなたが持つべきだって」
「いいのか?」
「私よりシオンの方がハーモニーのみんなを思ってるもの。シオンの方が適任だわ」
「分かった・・・」
俺はペンダントを見つめながら優しく答え、首にかけた。その時だった。
『ありがと、シオン』
「えっ?」
どこからか声がして俺は振り返
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