新居でまずやることは?
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「・・・んっ、ん〜っ・・・」
俺が目を覚ますとそこはいつもの自分の部屋だった。少ない家具、掃除された部屋、一人で寝るには少し大きめのベッド。
いつも通りの自分の部屋だった。一つを除いては・・・。
「・・・むにゃ・・・」
俺の隣でエリーは可愛らしい寝息をたてている。
『そっか・・・俺たち、結婚したんだっけ・・・』
俺は寝ているエリーシャの頭を優しく撫でながら今までのことを振り返った。
あれから俺たちはヒースクリフにギルドの一時脱退を申請した。理由は適当にエリーがなんとかしてくれた。ヒースクリフも意外と言ってはなんだがあっさりとOKしてくれた。しかし、最後に「君たちならすぐ戦場に戻ってくるだろう」と言い、俺は思った。
『この野郎、すぐに戻す気だな・・・』
そして今夜はどうしようと悩んだ挙句、エリーを俺の家に泊めることにした。そして、一夜が明けた現在に至るわけなんだが。
「なんで俺、ベッドにいるんだ?」
俺は今、最大の疑問にぶち当たっている。どうして俺がエリーが寝ているベッドにいるのかだ。どういうことだって?つまりこういうことだ。俺は昨日、エリーをベッドに寝かせ自分はソファーで寝ようと思い、ソファーに横になりそのまま寝た。しかし、今は何故かベッドにいる。
『ソファーからベッドまでは約4m弱、エリーがここまで運んできた?いやいや待て、それはないか。となると、考えられる可能性は・・・。俺が知らぬ間にここにいたってことかよ!?』
そんな風に考えていると、エリーが俺に抱きついてきた。
「エリー?」
「ふにゃー、シオン〜・・・」
こいつ、寝ぼけてるのか?まったく、しょうがな、ん?
「寝ぼけてる・・・まさか・・・」
「ふにゅ・・・」
寝ぼけたエリーが俺を運んで来たなんてことは、無いよな?
「シオン〜!」
「のあっ!?」
エリーは凄まじい勢いで俺を押し倒した。
「エ、エリー?」
「だ〜いすき〜♪」
「あのー、エリーシャさん?」
だめだ!なんか分かんないけどマジでやばい!
そんな俺をお構いなしにエリーは俺の服のボタンを一つ一つを開けていく。
「オイオイまてエリー!」
「いっしょにいこ〜・・・」
「どこへ!?」
「だいじょ〜ぶ。わたしにまかせて〜・・・」
「何を!?」
もはや、逃げられそうにない。てゆーか力強っ!普段の倍異常だろこれ!
「頼むエリー、目を覚ませ!」
「ふふふ〜♪シオン〜♪」
「ああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!」
この日の朝、俺は生涯有るか無いかの恐怖体験をしたのであった。
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・
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