第107話 グレン・クオリナ
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・白!どうなってんだいったいっ!?すると、後ろから微かな魔力を感じ、振り返ると、そこには・・・
グ「お、俺ッ!?い、いや・・・」
パッと見ると、自分でも見間違えるほど自分にそっくりな男がいた。だが、よく見ると髪の色が違う。俺は紺色で、男は水色だ。だが、それ以外は俺と瓜二つだ。
グ「お、お前誰だっ!!」
?「そんなに警戒しなくても大丈夫だっつーの。ん?お前、怪我してるのか?」
男が俺の右頬に目をやる。
?「治してやるよ。」
男が俺の右頬に手を近づける。そいつの手は、冷気があふれていて冷たかった。
?「ほい。手当て完了。」
いつの間にか傷は完全に治っていた。
グ「あ、あぁ、ど、どうも。お前誰だ?」
グレ「ん?俺か?俺はグレン・クオリナだ。」
ん?グレン・クオリナ・・・!!俺は呆気に取られながらも男の顔を見る。水色の髪に、澄んだ青い垂れ目・・・ま、まさか・・・!
グレ「そっ、俺はユモス・クオリナの兄貴だ。」
グ「はぁっ!?」
んなわけねぇだろっ!!ユモの兄さんは10年前にウルと共にデリオラを自らの身を滅ばして封じたはずだっ!!死んだ人間が生き返るわけねぇだろっ!!
グレ「ああ。お前の言うとおり、俺はもうこの世に存在しない人間だ。今のこの姿は、思念体のようなものだ。」
いやいやいや、思念体でも、死んでるんじゃ・・・
グレ「そんな事より、グレイ・フルバスターだろ?」
グ「そ、そうだが、何か用か?」
グレ「その、ありがとうな。」
はっ?初対面の死んだ相手にいきなりお礼言われても困るんだけどな・・・
グレ「俺が死んでから、ユモスにいつも迷惑掛けてたからな・・・まさか、ハルトがあんな風になるとは思わなかったぜ。昔は内気なやつだったんだけどな・・・」
あいつが内気だったぁっ!?あいつはユモを2度も殺そうとしたんだぞっ!!
グレ「へぇ〜、ユモって呼ばれてるのか。あいつも幸せになったな。」
グレンが笑った顔は、ユモにそっくりだった。
グレ「ハルトは、またユモスを殺しに来ると思う。」
グ「なっ!?」
あいつ、まだ懲りてなかったのかよっ!!どれだけユモを傷つければ気が済むんだよっ!!
グレ「落ち着けって。あいつは、ハルトは捨て子なんだよ。」
グ「!!?」
一瞬、俺の思考が止まった。ハルトが、捨て子・・・?
グレ「ブラーゴの街の教会の前に捨てられているところをハルカが拾ったんだ。ハルカも、幼い頃に親を亡くして孤児だったから、弟が出来たって喜んでいたんだ。だが、俺が死んでハルカが自ら命を落としたせいで、ハルトが深く傷ついて、あいつは復讐のためにユモスを殺そうとしているんだ。」
俺は驚きを隠せず
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