第16局
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アレベルではない。それは間違いない。…しかし、プロがこれほどネット碁を打つものだろうか?
李の疑問は尽きなかった。
― オランダ ―
今日も先日の囲碁教室で、師匠と呼ばれた人物を少年少女たちが囲んでいた。
やはり、ネット碁を観戦しているようだ。
「観戦者の数が日をおって増えてきたな、皆がsaiに注目しだしている。」
師匠が漏らした言葉を聞いて、少年が尋ねた。
「師匠、この人はプロなんですか?」
「いや、ちがうだろう。プロがこんなに頻繁にシロウト相手に打つもんか……。プロじゃないんだ。」
―saiの弟子じゃないかと噂されている人物たちのうち、akaとは打つ機会があった。僅差で勝てたが、ほぼ互角だった。そんなakaでも、saiには軽くあしらわれている…。明らかにプロレベルの力を持つのに、プロとは思えないsai…。いったいどんな人物なんだろう。
― 日本 ―
そして、和谷もまたsaiに注目していた。
今日もまた、ネット碁の中にsaiの名前を見つけ、観戦していた。
―すげぇっ、ホントに何モンだ?コイツ。マジで師匠より強くねーか?
和谷の師匠はプロ棋士の森下九段だ。
八大タイトルこそ獲得経験はないものの、トップリーグ入りを何度かはたしている、ベテラン棋士だ。
そんな森下師匠よりもsaiは強いのではないかと、和谷は考えていたのだ。
―オレがsaiを初めて見たのは三月半ば。それ以来よくみかけるな…。akaやasuも大体同じ時期に現れたんだよな。それにしても、昼間っからだぜ仕事してねーのかよコイツ。三月…春休み…?まさか!
―子供?
そして四月。
ヒカルとあかりは、海王中学へ入学した。
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