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DQ4TS 導く光の物語(旧題:混沌に導かれし者たち) 五章
五章 導く光の物語
5-35勇者と王子
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ったものだ。急いだところで、どうなるものでも無い。今日くらいは共に過ごして、明日にでも送り届ければいいだろう。サントハイムには、ブライのルーラで、すぐにも行けるからな。ブライ、クリフト。いいな」
有無を言わせないアリーナの調子に、ブライとクリフトが頷き、応じる。
「承知しました」
「アリーナ様が、それで宜しいなら」
ふたりに頷き返し、今度はマーニャとミネアに向き直る。
「マーニャとミネアも、それでいいか?ふたりの、
仇
(
かたき
)
のことだが」
「構わねえよ。今さら一日二日、どうってこたあねえ」
「もちろんです。居場所ははっきりしたのですから、無暗に急ぐよりも、しっかりと備えることが必要でしょう」
「じゃあ、明日。ライアンさんが、ホイミンを、ライアンさんの国の、バトランドに、送って。帰ってきたら、アリーナの国の、サントハイムに、行くのね?」
少女が流れを確認するように話をまとめるのに、全員が頷く。
トルネコが、気分を引き立てるように、明るく言う。
「それじゃあ、今夜は、マーニャさんとの約束通り。いろいろと、奮発しないとね!短い間だけれど、一緒にいたホイミンちゃんを、送り出すのだし。運命のお仲間の、ライアンさんをお迎えしたし。今日は大きな問題をひとつ解決して、明日はいよいよ仇を討って、大事なお城も、取り返すんだから!しっかり食べて、力を付けないとね!」
マーニャが、話に乗る。
「おお、景気がいいな!暗くなったって仕方ねえしな、盛り上げて、気合い入れてこうぜ!オレらはようやく野郎を倒せるし、ついでにアリーナの城も、掃除できるんだからな」
アリーナも、応じる。
「そうだな。重く考えても、仕方が無い。居座る者がいるなら、倒せばいいだけだ。マーニャとミネアの本懐も遂げられるし、情報も聞けるかもしれない。手間が省けたな」
「……そうですね!私たちは、魔物から、情報を得なければならないのですから。情報を得る機会と、前向きに捉えるべきですね」
「うむ。よりにもよって、我等が城に居座るとは、図々しいことこの上無いが。身の程を知らねばどのようなことになるか、思い知らせてやりましょうぞ」
雰囲気が明るくなったのを見届けて、トルネコが席を立つ。
「それじゃあ、あたしは夕食の手配を、してきますわね。夕食までは、それぞれ自由に過ごしてもらうということで、いいわね。」
「そうですね。トルネコさん、よろしくお願いします」
「まかせてちょうだいな!」
張り切って部屋を出て行く、トルネコ。
ライアンが、ホイミンに言う。
「さて、ホイミン。預ける先は当てがあるが、身一つで行く訳にも行かぬだろう。少し、買い物にでも行こうか」
「……はい!ライアンさん!」
少し表情を
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