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三ヵ月後
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ているため視界が悪い。だがその分モンスターにもばれない利点もある。

「ここから早く抜け出したほうがいいな。どっちにしろ結構深いところまで落ちたんならその深さに応じた強いMobが出てくるはずだしな」

 ゆっくりとだが周囲に警戒しながら歩き始める。しかし、このようなだだっ広いのか壁が見えず、相当奥がありそうだ。そんなことを予想しながら進んで行くとごとに視界が悪くなっていく。特に戦いには問題はないだろうが少し奥のほうが見えなくなって狙撃手などには向かない。だが、自分はほぼ中距離、至近距離での戦闘がほとんどなので特に関係はない。

 だが、すぐにその暗さが自分の所から数メートルの場所だけで他のところの明るさは最初の時の場所と変わっていない。それに気付いたと同時に横っ飛びでその場から離れると自分のいた場所に何か鋭い刃物みたいなものが突き刺さっている。その刺さっているものは上に向かって何か肉のようなものでつながっている。その先を見ると柱の上に人間の顔だったようなもの、人間の皮膚のようだが昆虫のように足が六本ある。そして刃物のようなものをたどった先にあった背中から生えたカマキリのような鎌ような何か。形容するのが難しいが、サソリに何かを宇宙人みたいなものがくっついた感じだ。

 このゲームの設定的に出てきそうなモンスターだ。そしてそのモンスターの上には普通のモンスターとは量の違うHPが見える。つまり、このモンスターはここのボスモンスターである。

 一度体勢を整えて更に距離を取って、腰に収納しているベレッタを抜くともう片方の空いた手でポケットに入ってるバタフライナイフを取り出して刃を出すと構えた。

「トラップ引っかかってボスに出会うなんて、SAOにいたときはどれだけ喜んだんだろうな……」

 昔はレベル制だったのでこういうボスを倒した時の経験地が多くて本当に良かったのだが、今の状況は非常に好ましくない。腰にあるもう一丁の武器、M500には保険もかけていないのに死んだらなかなか使い慣れてきているこいつを無くすことになる。そんなもったいないこと出来ない。これはこのゲームで初めて買った銃だ。こんなところでなくしたくはない。

「今となっちゃ本当にこういうのは迷惑なんだよね……だからここでお前を倒させてもらうぞ」

 そう呟くと、銃とナイフを下に向けて柱の上にいるそのボスモンスターに突っ込んだ。
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