三ヵ月後
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たため、それももちろん貰っておく。こういうのはあの店主からある程度残しておけば貰ってもいいと許可を得ているのでとくに怒られる問題はない。
「じゃあ、戻るか」
「ゲツガ、おなかすいた。鍋食べたい」
頼まれていたものを手にいれて後は戻ろうと言った瞬間、アウラは鍋と目を輝かせながら催促する。こんな感じでいつも仕事の帰りにはアウラとともに行きつけの店で鍋を食うことが当たり前になったりしていた。
「はいはい、わかったわかった。俺は足が遅いからゆっくりと戻ろうな〜」
そう返してからダンジョンの入り口に向けて歩き出す。だが目の前を進んでいるアウラと自分のいる場所の足場が急になくなった。これはこの遺跡のトラップで地下深くまで落とされるシュート・トラップだ。こんなところにあるなんて少し油断していた。これからは罠などを発見できるようなスキルを入れておいたほうがいいなと思いながら、アウラを掴んで投げ飛ばす。
アウラは穴よりも少し奥のほうに投げ飛ばせたようで落ちずにはすんだようだ。
「アウラ!お前だけでも先に帰っとけ!グラサン店主の依頼の物はどっちかが生きてれば渡せるだろ。俺はどうにかしておくから後はよろしく!」
「ゲツガ……」
アウラは自分の名を心配そうに呼んだ。だが、大丈夫と返してからそのまま重力に沿ってそのまま穴のそこに落ちて行った。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
結構長い落下を味わった後、蜘蛛の巣のような物によって受け止められた。それのおかげでダメージはゼロ。良かったと思いその蜘蛛の巣のようなものから体を抜け出させるとどの位落ちたかを確認するためにマップを開く。
「どんくらい落ちたんだ……げっ、かなり深く落ちてるじゃねえか……これじゃあ上がるのにめちゃくちゃ時間がかかるな。どうせなら死んで戻るとかしたいけどさっき手に入れた弾丸とかを無駄にしたくないから死にたくはないんだよな。それにこいつも保険かけてないから死んでこんなところに置きっぱなしってのもなんかな……」
そう呟きながらあたりを見渡す。そこは石などではなく鉄を中心としたもので作られた部屋でどこか寂しげな雰囲気を持っている。そして所々には柱が立っていてここで戦うんだったら正直狙うのがめんどくさいと思いながら、その柱の間を通っていく。柱と柱の間隔はそこまで広いとはいえないが通る分には何の問題もない。
とりあえずここを抜けて出口を探さなくてはならないな。それなら留まっているよりはマップで視認できる範囲を広げて出口を見つけやすくするのがいいだろう。柱の配置を確認しながら歩いていると柱はある一定の間隔に置かれていることはわかった。柱の置き方は先が見えにくくするために柱の正面に立つと両斜めに置かれている。それが大量に置かれ
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