第五章 StrikerS編
第百三十六話 『ヴィヴィオという少女』
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Side 高町なのは
今私はシグナムさんにフェイトちゃんから借りたという車に乗せてもらい聖王医療院まで向かっている。
後ろの席には、
「でも、私まで乗せてもらっちゃってごめんね、シグナム」
「そうですね。ありがとうございます、シグナム」
シホちゃんとオリヴィエさんも乗っている。
「別に構わん。
車はテスタロッサからの借り物だ。
だから気にするな。
そして向こうにはシスター・シャッハがいらっしゃる。
私とシュバインオーグが仲介したほうがいいだろう」
「はい…」
シホちゃんもカリムさんと親友の仲だし話しやすそうだよね。
「しかし、検査が終わり、なにかしらの白黒がついたとしてあの子はどうなるのだろうな…?」
「ううん…当面は六課か教会で預かるしかないでしょうね。
受け入れ先を探すにしても長期の安全確認が取れてからでないといけませんから…」
シグナムさんの発言に私はそう答える。
「それにあの子はまだしっかりと確認は取れていないけど、オリヴィエ陛下と同じ右目が翠、左目が赤色の虹彩異色…。これは聖王家の血を引いているという証にほかならない。
だからこれだけでもう、あの子がどんな子だということかは分かりきっているからね」
「はい。おそらくあの子は私の…」
オリヴィエさんはそう言って顔を伏せる。
そこにシホちゃんが思案顔になって、
「シルビアさんが過去に私に言った王の再誕、というのはオリヴィエ陛下ではなくて、もしかしたらあの子の事なのかもしれないという訳かもね」
シホちゃんがそう話す。
王の再誕…。
だとしたらあの子はやっぱりオリヴィエさんのクローン体という事になるのかな…?
人造魔導師素体…。
どこからか入手したオリヴィエさんの遺伝子から生み出された悲しい宿命の子。
そう考えていると、通信が入ってきてモニターが開き、
『騎士シグナム、騎士シホ。聖王教会シャッハ・ヌエラです!』
「どうされましたか…?」
『すみません。こちらの不手際がありまして、検査の間にあの子が姿を消してしまいました…』
その報告を聞いてシグナムさんに急いで向かってもらうように車のギアを上げてもらった。
そして聖王医療院に到着して、すぐにシスター・シャッハが出てきて、
「申し訳ございません!」
すぐに謝ってきたのでやんわりと「大丈夫ですよ」と言葉を返して、
「状況はどうなっていますか…?」
「はい…。特別病棟とその周辺の封鎖と避難は済んでいます。
今のところ飛行や転移、侵入者の形跡反応はありません」
その報告に、
(それじゃまだこの医療院のどこかにいるってことでいいのかな?)
私はそう判断した。
「外には出られないは
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