第九十二話
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さて、聖杯戦争が終わり、あの冬の城へと戻る事を拒否したイリヤのもとに、彼らの差し向けた刺客がそれはもう、ゴキブリの如く来るわ来るわ…
一向に減らない刺客に流石の俺もギブアップ。いちいち相手なんてしてられない。
面倒になったので、陣地作成スキルをフル活用してアインツベルンの森を魔改造。侵入者は決して入って来れないほどの魔窟へと改造しましたよ。
最初からこれをすれば聖杯戦争ではもっと楽が出来たのではないかと思ったが、あれ以上ベターな終わりは期待できなかったから良しとしよう。
魔術教会や聖堂協会への対応はパイプの無い俺達では来た者を排除する他には手は無いが、抗魔力Aを持ち、基本的に魔術の効かないサーヴァントが居るのだからその内諦めるだろう。
一番気を使うのはイリヤが外出する時だが、その時はプライベートには目を瞑って俺が霊体化して付いていく事を了承してもらっている。
そうでなければ、すぐにイリヤは連れ去られてしまうだろう。
聖杯戦争が終わっても現界しているサーヴァントが居ると言うのが逆に危険を高めているが、それでもソレが抑止力になるまでの我慢だ。
イリヤと遠坂凛は馴れ合いはしないが、まともに魔術の話が出来る知人としてそれなりに付き合いが出来ているようだ。
彼女の家系が追い求める第二魔法への足がかりにと割と頻繁に城に来るし、何か広い場所が必要な時などはこの城で実験をしている。
今日も何かの実験をしに凛はこの城に来ていた。
なにやら大掛かりな機材を持ち込んだ凛。
多少危ない事にはなるかもしれないが、いざと言うときに此処が一番被害を軽減できる。イリヤも何かと協力してその実験は開始された。
良く分からないが、それは第二魔法の何かの実験だったのだろう。
万全を期した実験も、なぜか彼女がするとここぞと言うときにポカをする。それは遠坂家に伝わる呪いだとか。
ほんの極小の孔を世界に開ける実験だったらしい。
なるほど、それ自体は俺もやった事がある。しかし、まだ制御が未熟な術式だった為か暴走してしまった。
「ちょっちょちょっ!何よっ…これはどうしたらっ…」
凛の持った宝石で出来た剣が輝き城を閃光で埋め尽くす。
「リン、これはもう…どうにもなら無いレベルね」
何やら諦めてしまっているイリヤ。
「って、諦めちゃだめでしょっ!」
凛が吠える。それはそうだろう。
「チャンピオン何とかしてーっ!」
こらっ凛!お前が何とかしろよ。魔術師ではない俺を頼るな。
「とは言っても、既に無理だな。術式の破壊は出来るが、開いた孔を塞ぐ事は出来ない。頑張って制御してくれ。その間に俺はイリヤを連れて逃げる」
「なっ!待ちなさいよねっ!いいわ、こうなったら道連れ
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