常盤台中学襲撃事件
Trick37_ア〜イ キャ〜ン フッラーーーーーイ!!
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すから。
“樹形図の設計者”(ツリーダイアグラム)の結果と、つーちゃんの意見なら
間違いなくつーちゃん、いえ、位置外水の言うことを信じます」
その時は、自分のことよりも位置外が信頼されていることに少しだけ嫉妬を感じた。
でも、今考えるべきはそんなことではない。
(私はつーちゃんを信頼できていない。
でも、信乃さんが深く信頼してる位置外水に全てを賭けてもいいかもしれない!!)
無理矢理だが、それでも位置外を信じる、信じきれるきっかけを掴めた。
「ありがとマコチン! 私やってみる!!」
「お、おう。頑張って」
いきなり元気なった佐天に一瞬驚いたが、それでも親友に笑顔が戻ったことが良かった。
『そろそろ時間だ。準備をしろ』
「つーちゃん!? 分かった!!
ごめん3人とも、私行かなくっちゃいけない。これから見ることは絶対に
内緒にしてね」
イヤホンマイクからの連絡に佐天を含めて4人が驚いたが、すぐに佐天が動き出した。
「また説明なしか。ま、しょうがないから聞いてあげましょう」
「諦めるな! 全て玉砕だ!」
「玉砕したらダメじゃん。ルイコ、ほらルビーの宝石だよ。頑張って」
「うん! それと、これはルビーじゃなくスピネルっていう別の宝石!
向上心や努力を促進してくれるすっごい石なんだから!!」
ブレスレットを握りしめて公園の端、飛び越えるフェンスから離れて助走距離を取る。
『平民、私の合図で全力で跳べ。一切の躊躇も遠慮も後悔も混ぜるな』
「はい!」
リラックスをして、自分が向こうの建物に着地するイメージを繰り返す。
『準備はできてるな。返事は聞いてない。
行くぞ。 3 2 1 GO』
「GO!!!」
全力で佐天は地面を蹴る。
蹴った力に比例してA・Tの小型モーターがうねりを上げて、佐天を風の中に入れる。
自己最高速度が出たと佐天は思った。
そしてフェンス前のベンチにホップ。
「ア〜イ」
隣の自動販売機の上でステップ。
「キャ〜ン」
フェンスの上で足を乗せてジャンプ。
「 フッラーーーーーイ!! 」
佐天涙子は跳んだ
「お願い! 届いて!!」
残念ながら佐天の願いは、叶わないと自分で悟ってしまった。
半分を跳んだ辺りで失速、4分の3にはビルの屋上よりも低い位置に落ちていった。
着地の事は一切考えていない。このままでは落ちながら壁に激突するが、
失敗したことで絶望したために佐天はそれどころではなかった。
「そんな・・・・」
『佐天、ニシオリ
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