常盤台中学襲撃事件
Trick37_ア〜イ キャ〜ン フッラーーーーーイ!!
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。
「しまった!!?」
手持ちの矢はない。白井は急いで教室の入り口から離れて、
代わりに空間移動できるものを捜した。
空間移動するものは、鉄の矢である必要はない。だが目を離せば襲ってくる敵が
いるために、教室の中にあるものを取りに行く暇がなかった。
急いで手にしたのは、誰かの筆箱、複数のペン。
形と大きさが鉄の矢と似ているので丁度いい。
振り向いて再び駆動鎧を破壊しようとしたが、残念なことに遅かった。
白井が目にしたのはすでに教室に一歩入り、銃を自分に向けている姿だった。
生徒を殺さないために、ゴム弾を使っているのは戦っている間に分かった。
だが、ゴム弾とはいえ当り所が悪かったら一撃で気絶する。
最低でも悶絶して動けなくなる。
白井に演算する時間はない。
諦めた彼女の目に写ったのは、入口で自分に銃口を合わせる駆動鎧。
その背景の窓の外から、跳び蹴りの姿勢の元スキルアウトの姿だった。
「ブッ殺!!!」
丁度、≪小烏丸≫の結成式のタイミングで入ってきたのは黒妻綿流。
廊下側の窓ガラスを蹴りで割りながら、そのまま駆動鎧にも蹴りを入れる。
「ガハァ! 何だお「白井、今だ! 早く!!」」
「は、はいですの!!」
駆動鎧の男を床に這いつくばらせ、黒妻に聞き返す前に白井がペンを空間移動させて
両手両足の駆動装置を破壊。動かせなければ駆動鎧は装着者を縛る重りになる。
「あとは、大人しく寝てろ!」
黒妻が力いっぱい蹴りおろす。例え駆動鎧でも、A・Tで強化された蹴りの衝撃までは
完全に受け止められずに男は意識を失った。
敵の状態を確認した後、白井は急いで自分の机からノートを取り出した。
それを鉄の矢の代わりに使うために紙を破きとる。
紙を持って再び入り口から廊下を見ると、倒された2人を他の敵が回収して引きずって
いくところだった。
引いて行くなら下手に追撃はせずに白井は様子をうかがった。
「黒妻さん、助かりましたの」
敵がいつ教室に入っても撃退できるように、
黒妻は白井のそばで同じように屈んで準備した。
「礼はいい。俺らはここの警護を任されたんだからな。
むしろ侵入を許したことに詫びを入れなきゃいけねぇぐらいだ。
位置外の指示で1年生教室が危ないって聞いたんでな、飛び込んできたぜ」
「わたくし、位置外さんに救援は言ってない筈ですが・・・・」
もちろん白井の上に、位置外のA・Tドラグーンが浮いているのは誰一人として
気付いていない。
「それに、謝る必要なんてありませんわ。例え信乃さんや皆さんがいたとしても、
スキルアウトならともかく相手は訓練を受けた兵隊レベルの実力。
恐
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