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鋼殻のレギオス 三人目の赤ん坊になりま……ゑ?
初めての都市
シキあるところに汚染獣あり
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落ちてるが」
「そう、よかった。久しぶりの都震だったから驚いたわ」
 心底ホッとしているアイナを尻目に、シキは身体が疼くような感覚に襲われる。
 シキはその感覚を否定したかったが、直後、サイレンが激しく鳴り響き舌打ちをする。
「な、なんのサイレン!?」
「……最悪だな」
 シキは、手の鋼糸を握り締めながら呟く。
 アイナは分かっていないが、それはしょうがないだろう。四十年ぶりの遭遇だからだ。
「シキ?」
 暗い顔をしているシキを気遣って、声をかけてくれたのだろうが、シキはため息をつきながらアイナの目を見てはっきりと言った。
「早くシェルターに」
「シェルター? まさか、そんな」
 アイナの顔色が真っ青になる。
 気づいたのだろう。先ほどのサイレンやシェルターの意味を。
 シキはゆっくりとこう言った。
「汚染獣が来た」
 その一言で、アイナは悲鳴をあげそうになるが懸命に堪えた。子供であるシキが冷静であったおかげだろう。
 深呼吸をするアイナを、シキは背中をさすることで安心させようとする。
 しばらく深呼吸していたアイナは、信じられないと言った声色で言葉を口にした。
「本当なのね……その、汚染獣が来たっていうのは」
「あぁ、早くシェルターへ」
 シキは、外から感じられる馴染み深い殺意と食欲を感じ、先ほどのサイレンが誤報ではないことを確認した。
「でも、メイシェンたちが……」
「こういう時、学校でやっているはずだから大丈夫のはずだ。まずは自分の安全を確保してくれ」
 シキの耳は、外に溢れかえる悲鳴や怒号を聞き逃さなかった。
 グレンダンでは、こんな事は起こらなかった。それだけ、他の都市では驚異だということだろう。シキはそう思いながら、アイナを抱きかかえる。
「キャッ!?」
 アイナの驚いた声が聞こえたが、シキは無視して窓を開ける。
 ここから一番近いシェルターの場所を思い出し、付近に鋼糸を飛ばし引っ掛ける。
「あ、あの? シキ、ちょっと恥ずかしいのだけれど」
「喋ると舌噛むぞ?」
「えっ? って、キャァアアアアアアア!?」
 アイナの視界では、あっという間に景色が動き続けたようなものだろう。
 シキは、アイナに負担がかからないようにゆっくりと引っ張っているつもりなのだが、一般人からすれば十分速い。感覚的にはジェットコースターに乗っているようなものだと思えば大差はない。
 一分ほど空を飛ぶという経験をしたアイナは、ごった返しているシェルター入口に着いた。突然、飛んできた二人を見て、避難していた一般人や誘導していた武芸者たちが目を丸くしながら驚いていた。
「すいません、この人をシェルターに。あと、念威端子があればバンクルトさんに繋いでください」
「えっ、あ、はい!!」
 シキは、名前を覚えていな
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