第三十八話 狐道その六
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「わしはロリコンなぞではないぞ」
「だって、千年生きてるのよね」
「それで十六の娘にそう言うから」
「ロリコンじゃないかなって思ったけれど」
「違うの?」
「違うわ、確かに千年は年齢が離れておるがな」
それは実際のことだ、両者は確かにそれだけ離れてはいる。
「わしはロリコンではないぞ」
「そうなの?」
「そうした趣味はないの?」
「わしが興味があるのは狐じゃよ」
人間には、というのだ。これは恋愛対象としてだ。
「人間には興味がないわ」
「じゃあ社交辞令だったのね」
「今の言葉は」
「そうじゃ、わしはロリコンではないぞ」
狐はこのことを自分でも強調する。
「わかっておいてくれ、このことはな」
「ええ、だったらいいけれど」
「ロリコンじゃなかったら」
「もっと言えばロリコンは嗜好のことで変態ではないぞ」
「あっ、そうなの」
「ロリコンって変態じゃないのね」
「そうじゃ、ペドフィリアはまた違うがな」
そちらはまた別だというのだ。
「ロリコンとペドは違いペドの方が問題なのじゃよ」
「何かよくわからないけれどそうなの?」
「そのペドフィリアっていうのの方が問題なのね」
「そうじゃ」
その通りだというのだ。
「まあとにかくわしはロリコンでもないしロリコンは変態ではないことも話しておく」
「そうなのね、じゃあね」
「今からなのね」
「行こうぞ、狐道までな」
狐は自ら先導して二人、そして猫又と送り犬を小学校の裏まで案内した。小学校の裏は木が茂っていた。
その木々の中は道になっていた、この道こそがだった。
「ここが狐道じゃよ」
「そうなの、ここがなの」
「狐道なのね」
「うむ、お稲荷さんの裏まで続いておる」
そうだというのだ。
「そこを通っておそらく林を出ればな」
「そこが、なのね」
「泉かも知れないのね」
「そうやも知れぬ」
狐も妖怪なのでそこを確かめることは出来ない、それで二人にこう言うのだ。
「それを確かめればいい」
「わかったわ、それじゃあね」
「今からね」
こう話してそうしてだった、一行はお稲荷さんの方に向かった。
まずは稲荷の社の前に来た、すると。
狐は社の前に座りそのうえで礼儀正しい様子で頭を下げた、そうしてこう言った。
「今日も有り難うございます」
「有り難うってお稲荷さんに?」
「お礼言ったの?」
「左様、お稲荷様は我等の神様だ」
愛実と聖花の問いにこう答える。
「今日も我等狐をご守護下さっているからな」
「それでなの」
「お礼を言ったのね」
「そうだ、そうしたのだ」
こう話すのだった。
「お稲荷様は非常jに素晴らしい方なのだ」
「ううん、親しみやすい神様と思ってるけれど」
「そうなの?」
「そうじゃ、
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