第三十八話 狐道その四
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「中国の妖怪だけれど激レアだよ」
「会う方が珍しいの」
「そうした妖怪なのね」
「まあ会ったら食われるんだけれどな」
その時点で、だというのだ。
「山奥にいるんだよ、それも特定の山の」
「だから滅多に会えないのね」
「そうした妖怪なのね」
「まあ山奥ってのはやばい妖怪とか神様が多いからさ」
荒ぶる神というか自然の本能のままの神だ、こうした神は人に対して益をもたらすとは限らないのだ。
「入る時は気をつけてな」
「何か怖い神様とか多いのね」
「熊とか猪以外にも」
「ああ、その熊とか猪とかを襲って食うんだよ」
そうした神だというのだ。
「赤子の声で泣いて頭が人で身体は獣とかっていう」
「そうした姿で本能的に動くからね」
送り犬もそうだと話す。
「気をつけてね」
「山の奥は危ないんだよ」
「ううん、熊とか猪よりも怖いって」
「神様も危ないのね」
「そうだぜ、この学園みたいに平和な場所ばかりとは限らないからな」
「注意してね、他の場所には」
学園以外の場所の話にもなる、そしてだった。
そうした話をしながらだ、二人はあらためて猫又達に言った。
「じゃあ今日は一緒に来てくれる?」
「その狐道まで」
「ああ、いいよ」
「それじゃあね」
二匹は二人の申し出に快諾で応えた。
「今晩な」
「狐道まで一緒に行こうね」
「それから狐の旦那達と揚げで一杯やるか」
「きつねうどんもあるしね」
狐と言えば揚げだ、これは外せない。
「こっちは酒持ってくか」
「それでお互いに飲んでね」
こう話してだった、そのうえで。
一行はその夜に小学校に行くことになった、そしてだった。
その夜だ、二人は学園の中に入るとすぐに猫又達の迎えを受けた、猫又達は早速二人にこう言って来た。
「お稲荷さんのところに行くけれどさ」
「別に何も怖くないからね」
だからリラックスしていていいというのだ。
「化かしたりは好きだけれど」
「人を襲うってことはないから」
「ええ、前にも一回一緒に遊んだから知ってるわ」
「狸さんもね」
「そうだったよな、じゃあ話は早いな」
「それじゃあ行こうか」
一行は早速小学校に向かった、そして小学校の中に入ると。
校庭でもう狐達が酒盛りをしていた、それぞれ車座になって胡座をかいて酒を飲み揚げだの何だのを楽しんでいる。
そこで一行に気付いてだ、こう言ってきた。
「ああ、来たね」
「猫又の大将から話を聞いてるよ」
「じゃあ早速飲むかい?」
「遠慮することないからさ」
「その前にね」
聖花が宴に誘う彼等にこう返した。
「ちょっと行きたいところがあるけれど?」
「行きたいところ?」
「っていうと?」
「ええ、狐道までね」
狐達にその行きたい場
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