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魔法少女リリカルなのは〜その者の行く末は…………〜
Chapter-2 Second Story~sorrowful and graceful……that occurrence~
number-21 smiling
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に、ここでようやくリインフォースは二人の名前がなのはとフェイトであることを知った。
少しすると、はやてがお茶を持ってきた。ここで尽かさず立ち上がり、はやてのひざに乗せられたお盆の上の湯飲みをテーブルの上に置く。
置き終わると、また元のところに座り、まだ熱いお茶を一口すすってからリインフォースは本題を切り出す。
「今から話すことを落ち着いて聞いてほしい」
そんな前置きと共に引き締められる三人の表情。それは何があっても動じないという意思が見え隠れしていたが、それはリインフォースから紡がれる次の一言で簡単に、脆く崩れ去った。
「三桜燐夜という人物は、もうこの町にはいない。帰ってくることももうない」
リインフォースはのちに語る。――――もう二度とあんな顔を見たくはないと。
少しの間落ち着きがなくなり、狂乱し始めたがそれでも何とか落ち着かせることが出来た。
唯一の救いは、三人が叫ばなかったことだ。もし叫んでいたら、すぐにシグナムたちが飛んできて私だけだったらいいものの、燐夜まで巻き込んでしまう。それだけは避けたかった。
何しろ燐夜は何もしていないのだから。
落ち着いた理由が、燐夜からもらった封筒をテーブルの上に出したことだった。この封筒が燐夜からというだけで、少し時間を要したが皆揃って落ち付いた。
そして、代表してなのはが開ける。
そのまま読み始めた三人。
読み終わったと思ったら、みんな笑いながら泣いている。
はやては封筒を手に取り、逆さまにして中に何か入っていないかと振ると、コロンと綺麗な石が紐に繋がれて出てきた。
その様子を傍にリインフォースは手紙を拾い、読んだ。
◯
『なのは、フェイト、はやてへ
これは正式なものではないからとても簡単なものになるけど気にしないでいてくれると嬉しい。
まずは、いきなりみんなの前から消えることを許してほしい。
言い訳はしない。けれども、これは必要なことだからというのは分かってほしい。それにみんなのためでもあるからだ。
……手紙って難しいんだな。いつもは年賀状ぐらいしかやらないから、こういうものが難しいとは思わなかった。
こうしていきなり居なくなって悪いとは思っている。それでも、俺は自分のやったことが悪いことではないと言う。良いことでもないけどな。
最後になるが、俺はこれが今生の別れになるとは思っていない。
だから「さよなら」は言わない。
「またな」。
追伸
この手紙を入れておいた封筒にはやてへの贈り物も入れておいた。
それはみんなでお揃いになるように、色違いだけど同じものだ。つけてくれると嬉しい。
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